出版権に関する研究
二次的形態のデジタル海賊版に注目して

知的財産研究科修了生

本行では2014年の著作権法改正において最も重きが置かれた出版計の設定(79条)及び出版権の内容(80条)を取り上げ、回生された出版権の解釈と適用、改正後に出版権者がデジタル海賊版に対して出版権侵害で差止を請求することにより、デジタル海賊版が減少したのか分析し、出版権侵害の判断基準の明確化と今後の課題について考察した。現行の法制度を維持しつつ、契約で複製権及び翻案権の侵害行為を差し止めるためには、複数の契約を出版者と著作権者間で締結すること、すなわち、デッドコピーのデジタル海賊版対策として出版権設定契約を、出版権の及ばない二次的形態のデジタル海賊版による複製権及び翻案権の侵害行為には独占的利用許諾契約に妨害排除特約を付ける契約を締結すること効果的であることを明らかにした。