スマートフォンの現状から見る意匠商標の重要性

知的財産研究科修了生

 iPhoneのブランド力やシェアの高さの要因を分析するため、ガラケーからスマートフォンに移行後に撤退したパナソニック、ガラケーからスマートフォンに移行後も事業を続けているソニー、スマートフォンから携帯電話事業に参戦してきたアップルの3社について、意匠、商標出願の状況を調査し、出願推移の予想を行った。また、ソニーとアップルの意匠登録の違いを検討した結果、ソニーが意匠登録を受けている画像の意匠は、アプリや操作画面に関する画像意匠であるが、アップルは画像意匠によってソフトウェアを保護するのみならず、OSの画像意匠についても意匠登録を受けており、登録件数も多くなっていることがわかった。特許で技術を保護するだけでなく、アプリやアプリの操作画面などを画像意匠として保護することも重要である。