ビデオゲーム機振動コントローラ訴訟からみる米国における知的財産戦略の分析

荒川 幸平

本研究は、ビデオゲーム機振動コントローラ訴訟におけるイマージョン社の特許権取得手法を分析することによりイマージョン社知的財産戦略の詳細を明らかにし、最近ますます巧妙になる米国における知的財産戦略を明らかにすることを目的とした。
その本事例の分析の結果、イマージョン社の特許戦略がソニー・コンピュータエンターテイメントなどの主要メーカに対して特許権行使することを目的に、米国特許法上合法的に継続出願制度を利用し権利の拡張・強化を図り、主要メーカの製品が販売された時点で訴訟を提起したことが明らかとなった。またビデオゲーム機振動コントローラ訴訟におけるイマージョン社の手法が法的妥当性を有するものであると明確となった。