ビデオゲーム機振動コントローラ訴訟からみる権利化・権利行使戦略

尾崎 優一郎

本研究は、家庭用ビデオゲーム機振動コントローラ訴訟におけるイマージョン社の権利化・権利行使戦略の詳細を明らかすることを目的とした。  本研究では、これまでの下出・荒川研究で未検討であった333特許についての詳細な分析と、本事件に関わる一連の継続出願におけるクレームの変化について分析した。また、陪審裁判に向けた権利行使戦略について調べた。  その結果、イマージョン社の次世代型ゲーム機コントローラに向けた権利化戦略、原出願から017特許・213特許・333特許と続く一連の継続出願における家庭用ゲーム機市場の発展に合わせた権利拡張戦略、マイクロソフトとの和解さえも利用する巧妙な訴訟戦略が明らかになった。