テルル化カドミウム型太陽電池の開発・特許戦略と製品化戦略に関する研究

木下 昭一郎

日本企業の太陽電池のグローバルシェアが低下している。パナソニック(旧:松下電器)と米国ファーストソーラー社を対比させて、特許を含めた事業化戦略を分析した。前者はCdTe型太陽電池の事業化を中止したが、後者はこの太陽電池で大成功を収めた。企業文化の違いが新事業の成否を分けたと考える。
また市場においては、デジタル家電特有の「コモディティ化」が進んでいることを確認した。この先行指標をとらえて先回りした対策を可能にするために、特許出願公開件数の推移グラフとコモディティ化の関係を分析した。最後に日本企業がグローバル市場で復活するために、システム一体販売の推進や中国市場での実用新案型特許侵害の回避を提言した。