「タッチパネル市場」に見る特許経営戦略のミクロ的一考察

桑澤 亮平

近年、急速に拡大を続けている「タッチパネル市場」において、その主要な製造メーカーである@日本写真印刷、Aアルプス電気、BJ Touch、CYoung Fast Optoelectronics、DTPKの5社について、出願件数推移、発明者分布、コア特許の3項目を時系列にて整理し、各社がいかなる特許戦略を辿ったのかいう点についてミクロ的な特許分析を行った。そして、効率的な発明には、開発費用と発明者数が重要であり、特許取得に積極的企業は、事業拡大や売上の増大につながっていることが明らかにされた。また、特許には対消費者への「宣伝的効果」と対企業への「シグナリング効果」があることを考察している。