実在するインフラの課題に向き合い、得た知見を強みに
よりよいまちづくりに貢献する

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都市デザイン工学科に進学するきっかけとなったのは、家族で出かけた時に見た、明石海峡大橋です。その美しさに感動するともに、「橋の建設に携わりたい」という思いが芽生えました。

入学して感じたのは、実践的な授業が多いということ。中でも印象に残っているのは、3年次に履修した「プロジェクト演習」です。実在する土砂災害の危険性がある場所に、緊急時・災害時に代替ルートとしての機能を果たす道路を計画するという課題に取り組みました。都市計画のマスタープランや過去の災害事例などを踏まえて課題を洗い出していくのですが、最適なルートを検討する上では、課題の解決はもちろん、環境や景観、経済性にも配慮しなければなりません。知識はもちろん視野の広さも必要な難しい課題でしたが、入庁後の業務内容に近いこともあり、面接では「そんなことまで学んでいるのか」という反応が得られ、アピールにもつながりました。

卒業論文のテーマは「PC斜張橋および鋼アーチ橋の維持管理手法の提案」。テーマ設定の時期には公務員を目指すと決めていたので、主にインフラの維持管理に携わることも踏まえ、斜張橋やアーチ橋など特殊な構造の橋梁を対象とした維持管理システムについて研究することを決めました。今はアーチ橋において重要な役割を果たす、吊材と呼ばれる部材の損傷による周囲の部材への影響について解析中。危険な状態となる条件を見い出し、適切な点検の頻度、点検すべきポイントを盛り込んだ診断フローを作成したいと考えています。

また、課外活動として参加していた国際友好部では、海外からの留学生と交流。日本の文化を紹介する、観光名所を案内するなどのイベントを開いていました。それまでは人前に立って話すことは苦手でしたが、かなり克服することができました。

内定先では、政令指定都市としての規模の大きな仕事、市役所としての市民に寄り添った仕事の、両方に携われる点が魅力。技術職として幅広い視点から、市民の生活に貢献していきたいです。