自動制御技術の精度を高め、災害現場で役立つ
ロボット技術の開発を目指す

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小学校の頃から憧れのあった建設機械を学ぶため、機械工学科へ。印象に残っている授業は「機械製作法」です。製品の効率の良い作り方や、生産方法の数による違いなど、製作・生産の現場で役立つ内容を教えていただきました。企業のインターンシップに参加した際、実際に学んだ知識を活用できる場面が多く、授業の実用性を強く感じたのを覚えています。

3年次では、ロボットの開発研究を行うために「知能ロボティクス研究室」を選択しました。建設機械は、現在無人化が進んでいますが、あらゆる場面で実装が進んでいるわけではありません。高校生の頃、ボランティアとして被災地支援に何度か参加していた際に、人間が現場に入れず住宅の復旧作業が進んでいないと耳にしました。そんな時に強く感じたのが、無人化ロボットの重要性です。私は「人間の歩行動作」をロボットで模倣することを目標に、その前段階として「ロボットの歩行動作」をロボットが模倣する研究を実施しています。モーションキャプチャシステムで人間の位置や姿勢を取得し、アルゴリズムを用いて角度を算出、という一連の流れがプログラムに組み込まれています。研究内容は情報学に近く、これまで工作機械などハード面を中心に学修してきた私にとってかなり難しい内容です。今でも図書館に通ったりインターネットで調べたりしながら基礎知識の修得に力を入れています。まだまだスキルを磨く必要がありますが、少しずつ情報分野の知識がつき、研究で成長を実感する場面も増えました。

学業以外では、陶芸部に所属し、作品をつくったり、年一回の小中学生向け講習会にアシスタントとして参加したりしています。そのほか、「Language Learning Center (LLC)」の活動にも参加。当初は全く英語を話せなかったですが、少しずつ語学力が向上。4年次の夏にマレーシアの大学生と交流した際は、先頭に立って会話を進めることができました。異文化にも触れられて、人生のプラスになる経験だったと思います。

制御の知識をさらに深めるべく、今後は大学院で研究を続けます。将来的には災害時に役立つ建設機械を開発することが目標です。