幅広い学びを通して、進むべき方向が明確化
建築に携わるという夢を叶えることができました
大工として働く祖父の影響もあり、幼い頃からものづくりや建物が好きでした。小学校時代から夢は変わらず、建築関係の仕事に就くことでしたが、職種など具体的なことは決められていませんでした。空間デザイン学科を選んだのは、建築だけではなくインテリアデザインも学べることから、分野を絞りすぎず、将来の幅を広げられると感じたからです。
授業はどれも楽しかったですが、大変さという意味で忘れられないのが「空間デザイン演習」です。決められた敷地と設計条件に即した建物を考える長期課題では、毎回睡眠時間を削って仕上げていました。それでも手を抜くことなく、しっかりと時間をかけて取り組むことで、徐々に手際よく進められるようになり、設計力を磨くことができたと感じます。最後には、設計のブラッシュアップに時間を充てられるまでになりました。課題に取り組むなかで、住宅や図書館、美術館など、さまざまな建物を設計したのですが、なかでも印象に残っているのは集合住宅。私自身がコロナ禍を機に始め、今も継続している筋トレができるよう、ジムを設置したことを覚えています。その進化版として卒業研究では、近年問題とされている運動不足の解消に、集合住宅の構造からアプローチ。階段の段の高さ一つとっても、「どこの筋肉を使えるようにするか」を考えた上で設計し、住むだけで健康を維持できるような住まいづくりを追求しているところです。
4年間の学びや経験から、あらゆる規模の建築物に関わりたいと考えるようになりました。その観点から惹かれたのが、ビルや病院、大阪・関西万博のパビリオンなど、幅広い建築物を手掛けている大手建設会社です。目下の目標は、施工管理などの業務に活かせるよう、一級建築士の資格を取得すること。そしていつか、高層マンションなどの大規模プロジェクトに携わることができればと思っています。