ナノ材料マイクロデバイス研究センター利用の学生が学会奨励賞を受賞

2012年4月20日

受賞した木村君

 当センターで研究をしている木村祐太君(工学研究科電気電子工学専攻 博士前期課程2年)が、昨年の10月29日から10月30日まで兵庫県立大学姫路書写キャンパスで開催された平成23年電気関係学会関西連合大会で発表を行い、連合大会奨励賞を受賞しました。表彰式は平成24年4月20日電気四学会関西支部平成24年度 合同報告会・講演会の場にて行なわれ、賞を授与されました。心からお祝いを申し上げます。
 受賞対象となった講演は「酸化物バッファ層を用いたフレキシブル基板上酸化亜鉛透明薄膜トランジスタの作製と評価」という題目の発表で、筆頭著者の木村君と卒業した先輩の日垣友宏君、電気電子工学専攻の佐々誠彦教授、前元利彦准教授の指導のもとに進めた研究の成果です。今回の発表は,ショートプレゼンテーションとポスター発表で多数の発表の中からの受賞となりました。発表内容は本人の貢献度ならびに周到に準備したプレゼンテーションや分りやすいポスターが高く評価されました。
 発表内容については、レーザーを使った手法によって室温プロセスで透明半導体である酸化亜鉛の薄膜化に成功し、ガラスのみならずプラスチック基板にも形成し薄膜トランジスタを実現しました。さらに、それらの曲げ耐性についても調べ、曲げても動作する透明でフレキシブルな薄膜トランジスタの作製に成功しました。将来の透明フレキシブルエレクトロニクス分野に大きく貢献できる成果であることが認められたものと思われます。
 木村君は学部での卒業研究のときから透明トランジスタのフレキシブル化の研究に取り組んでおり、「研究をともに行なった先輩方とナノ材研の仲間、ご指導を戴いた先生方に感謝します。酸化亜鉛トランジスタの完全透明化と新機能透明デバイスの開発においてより一層成果があげられるよう頑張ります」と話していました。この受賞を糧に、より一層の飛躍を期待したいと思います。

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