ナノ材料マイクロデバイス研究センター利用の学生が発表奨励賞を受賞

2013年1月24日

受賞した西坂君

 当センターで研究をしている西坂和一君(工学研究科電気電子工学専攻 博士前期課程2年)が、昨年の7月11日に市内中央電気倶楽部で開催された第284回電気材料技術懇談会「若手研究発表会」において発表奨励書を受賞しました。表彰式は平成25年1月17日に同会場で行なわれ、賞を授与されました。心からお祝いを申し上げます。

 受賞対象となった講演は「インジウムヒ素薄膜からのテラヘルツ波放射強度増強のための反射層の検討」という題目の発表で、電気電子工学専攻の佐々 誠彦教授、前元 利彦准教授の指導のもとに進めた研究の成果です。今回の発表は,ショートプレゼンテーションとポスター発表で多数の発表の中からの受賞とな りました。発表内容は本人の貢献度ならびに周到に準備したプレゼンテーションやポスター展示での質疑応答が高く評価されました。

 発表の内容は、 インジウムヒ素という半導体の薄膜を利用したテラヘルツ領域の電磁波を放射する素子の開発で,高価なインジウムヒ素の基板を使用する代わりに,安価なガリウムヒ素という半導体基板にInAsの薄膜をナノ材研設置の分子線結晶成長装置により形成し作製します。放射強度を高めるため,薄膜中で下方に放射され,表面から取り出すことのできない放射を,放射層より下部に不純物を高濃度にドーピングして反射層を形成することによって,テラヘルツ波の放射を増強しようという試みで,結果は,モデルに基づく計算とも良く一致する結果となり,高い放射が得られることを実証しました。

 この受賞を糧に,今後は社会に出て,より一層の飛躍を期待したいと思います。

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