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関西みちフォーラムに井上学長が登壇
2024.12.06
12月3日、道路の使命を考える「関西みちフォーラム2024」(読売新聞社主催)が梅田キャンパス常翔ホールで開催され、会場参加およびオンライン視聴を合わせ、約250人の参加がありました。
はじめに国土交通省近畿地方整備局の長谷川朋弘局長が「阪神・淡路大震災から30年 ~道路が災害時に果たす役割とは~」と題し、阪神・淡路大震災発生時の道路の被害状況や復旧活動の紹介、南海トラフ地震に備えた津波対策の必要性などについて基調講演を行いました。
その後、フリーアナウンサーで本学客員教授の八木早希氏をコーディネーターに、本学の井上晋学長、長谷川局長、阪神高速道路の宮口智樹常務執行役員、西日本高速道路の安達雅人執行役員関西支社長ら4人によるパネルディスカッションが行われ、耐震・減災への取り組みと技術の進歩、技術者を取り巻く環境などについて意見交換を行いました。
土木材料・施工・建設マネジメントが専門の井上学長は、これまで国内で発生した主な地震被害と地震の影響を考慮し進歩してきた耐震設計について紹介し、考慮すべき地震動や構造物の損傷状況に係る判断指標について説明しました。一般的に地震によるすべての影響を照査することは困難であるため、構造物全体系の挙動を解析し、その応答状況を把握することや構造物・部材ごとに適切な損傷状態を設定することなどの必要性について解説しました。
また、土木技術者を取り巻く環境として、土木業界における人材不足に対する社会的背景や大学での進路選択に際するさまざまな課題などについて話し、これら課題解決を目指す既存の取り組み例やデジタル分野などの異分野人材・女性人材活躍促進の重要性にも触れました。
常翔ホール前のホワイエでは、井上学長はじめ工学部都市デザイン工学科教員らによる「インフラの安全性と持続可能性を考える:研究の最前線」を主題としたパネル展示を行い、防災に関連する各研究内容を来場者に紹介しました。
■各ポスター別テーマ
井上 晋学長「爆裂の影響を考慮したプレテンションPC桁の火災被災後の耐荷力評価」
大山 理教授「熱履歴を受けた合成桁橋の安全性評価」
三方 康弘教授「材料劣化を生じたRC橋脚の耐震性能」
日置 和昭教授「液状化対策としての載荷盛土工法の改良効果とその予測手法」
山口 行一教授「教師あり機械学習を用いた避難誘導方策提案システムの開発」
藤本 哲生准教授「常時微動測定による盛土構造物の状態評価に関する基礎的研究」
今川 雄亮准教授「既設単純合成桁橋のジョイントレス構造化~既設桁と橋台との剛結による耐震性の向上~」
西堀 泰英准教授「無信号横断歩道における道路交通環境が譲り行動率に与える影響の分析」