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工学部

電子情報システム工学科 ナノエレクトロニクス研究室


独自の技術で世界初の電子顕微鏡内静電気力顕微鏡の開発に取り組んでいる学生達
 Society5.0と呼ばれる超スマート社会を実現するには洗練されたAIとそれを動かす高速で大規模演算可能な集積回路の開発が必要です。私たちの毎日の生活に欠かせなくなったスマートフォンは、一辺10mmほどのCPUに約100億個のトランジスタが詰め込まれて、賢い機能を発揮するために1秒間に約1兆回の計算をします。そのスイッチ部分の大きさは数ナノメートルです。当研究室では企業と連携してこの最先端集積回路を製造するために必須の電子ビームリソグラフィの基礎研究を進めています。
 電子ビーム応用技術である電子顕微鏡についても、その分解能を左右する信号生成・伝達機構の解析について企業と研究を進めてきました。
 本研究室では上記の画像にかかわるAIによる解析技術習得とともに、IoTデバイスを身近な生活に応用展開するアイディアの創出とハードウェアの開発をすすめ、学生のものづくり力を育成しています。


独自の技術で世界初の電子顕微鏡内静電気力顕微鏡の開発に取り組んでいる学生達

主な研究テーマ

  • 電子ビーム露光によるフォトマスク帯電の解析
  • 電子ビーム応用技術における無帯電条件の探索
  • AIによる電子顕微鏡画像の解析
  • 映像内の物体検出
  • AIとIoTによるホームエレクトロニクス製品の創造開発

指導教員

小寺 正敏 教授 (コテラ マサトシ)

専門分野

  • 電子ビームリソグラフィにおける無帯電条件の体系化
  • 走査電子顕微鏡システムの高精度化
  • 静電気力顕微鏡法による非接触表面電位測定
  • AIによる画像解析・物体検出

教員メッセージ

 当研究室で進めている電子ビームに関する研究は1897年に電子を発見したJ.J.Thomsonの研究に端を発するもので、今までこの分野から多くのノーベル賞学者が輩出されました。現在でも不明な現象は沢山残されていて、世界中で誰も見ることのできなかった現象を目の前で見たときには学生たちと共に万歳を繰り返すこともあります。当研究室では、電子ビーム照射で帯電した材料表面の電位分布を非接触で測定できるシステムを世界で始めて開発しました。大学院生がこの研究で今まで何度も国際学会から表彰を受けたり、招待講演を行ったりしています。
 一方、今後はAIやIoT技術を知らずに社会で活躍できないでしょう。当研究室に配属された学生は電子ビーム関係だけでなく、当学科学生の常識としてAIやIoTの技術を身につけましょう。

在学生メッセージ

 当研究室では毎年大学院1年生が、海外で開催される国際会議に出席し英語で研究発表を行っています。TOEICの成績が400点を超える程度であっても、技術的な内容を相手に伝えたいとの明確な意思を持って単語を並べることでコミュニケーションを取ることができました。この経験をもとに就職活動を有利に進めたいと思います。また、研究成果を上げることで修士課程在学中にいただいた奨学金の全額返還免除も可能性があり、私はそれを目指しています。

この研究がかなえる未来

 電子ビーム応用技術の中でもっともよく知られている装置は電子顕微鏡です。最新鋭の電子顕微鏡では原子一つ一つの形状が観察できるようになりました。当研究室の研究成果により、従来の顕微鏡画像には偽の信号を作る電子が想像以上に広い範囲から数多く飛来して信号に混入していることが分かりました。この研究を進めることによって、今後は偽の信号を取り除いて、より高い分解能で原子像を鮮明に映すことができる電子顕微鏡が開発されることが期待できます。
 また、電子ビームは分子レベルに細く絞れるパワービームとして、照射対象の微細加工が可能です。スマートフォンに入っている最先端の半導体デバイスの製作にもこの加工技術が使われています。更なる高性能なデバイスを製作するために私たちの研究が役に立ちます。
 IoTを作製するとともにAI技術を常識として身につけることで、身の回りの物から発信されるビッグデータを解析し世のため人のためになる技術者の育成を目指します。

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