抵抗スポット溶接に関する研究
Resistance spot welding

 接合工学研究室が行っている抵抗スポット溶接に関する研究をご紹介します.

▷抵抗スポット溶接継手の接合強度向上に関する研究◁

 抵抗スポット溶接継手は,溶融部を中心として周囲に切欠き(応力集中部)を有する継手であり,その中心部の溶融部,熱影響部さらには接合界面においては母材と比較して特性が大きく異なる様相を呈します.このような継手に対して強度を確保するためには,どのような考え方が必要なのか,様々な材料を対象にして,接合強度特性の向上に関する研究を行っています.


▷自動車の軽量化・マルチマテリアル化に貢献する同材・異材接合技術の開発◁

 近年の自動車分野における自動車のマルチマテリアル化に対応できる接合技術について,抵抗スポット溶接を中心にプロセス開発を行っています.同材接合においては,超ハイテン材の強度低下・溶接不良を抑制する抵抗スポット溶接技術の開発や,異材接合においては鋼とアルミニウム合金の接合継手の強度向上を可能にする溶接・機械的接合技術の開発などを行っています.


▷発熱量評価による溶接部特性のIn-situ評価手法の開発◁

 抵抗スポット溶接時の電極間における抵抗値,または抵抗値から計算される発熱量の変化から,溶接部特性,さらには接合強度の予測までが可能な,接手特性の非破壊予測評価について検討を行っています.例えば,ハイテン材の後通電時における入熱量と溶接部の焼戻し状態,さらに継手強度との関係について検討を行っています.