イノベーションを生み出す 共創・共感のデザイン思考 NEDO特別講座 ロボットサービス・ビジネススクール 学校法人常翔学園 大阪工業大学
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が分かると、自らそれを学びに行かなければならない。そこで、教員の知識を学び取るという方向に持っていくことによって、GRIT、やり抜く力という、ポジティブで前向きの姿勢が生み出されるということを期待しています。意欲を持って、自分から取りに行くという意識を生み出すことは、従来どおりの教育では困難だと思います。 実社会の課題に挑戦することで、学生たちはどんなメリットを得るかというと、社会人になる前に知っておくべきことが身に付くことだと思います。それは、自分の将来方向を嫌でも考えさせられるということであり、何を学ぶべきかを自分で考えるようになるということです。そして、デザイン思考のキーポイントである、ユーザー視点を教育できる。これは、実社会に出たときに、非常に重要な視点です。これらは、これまでなら社会に出てから知ることでしたが、その前に指導できることで、即戦力になる教育ができるということだと考えます。 また、「チーム力・多様性」ということを、私どもは大切にしています。『Team of Teams』という、多くの人に読まれる本があります。湾岸戦争の教訓を元に出てきたのが、Team of Teamsという考え方です。チームにまたがる人の配置をすることで、組織全体の連携が非常にスムーズにいくという考え方です。 デザイン思考と相まって、グループワークスペースが非常に重要です。スタンフォード大学では、企業と学生がプロジェクトを走らせるための、ロフトと呼ばれる、非常に広くて、簡単に再配置可能なスペースがあります。チーム間の議論が活発にできます。このようなプロジェクト活動のスペースは、極めて重要です。 以上のように我々は、この産業革命とも言える時代に活躍出来るイノベーション人材を目指して、デザイン思考に基づいたエンジニア教育を産学連携で行っています。RDCは、この産学連携を進めるために効果的なスペースです。19

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