イノベーションを生み出す 共創・共感のデザイン思考 NEDO特別講座 ロボットサービス・ビジネススクール 学校法人常翔学園 大阪工業大学
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68パーソナルモビリティをメインテーマにウィンクあいち(名古屋市)でNEDO講座(名古屋会場)を開催し、学生・社会人30人が参加。12月8日午前は10F 1002室において、デザイン思考、テクノロジー、MOT(技術経営)分野それぞれの有識者の講演内容を紹介する。 パーソナルモビリティとは、立ち乗り電動2輪や、1から2人乗りの小型電動コンセプトカーなども含んだ次世代自動車と定義付けられています。代表的なものがセグウェイです。日本では、現在、社会実装に向けて実証実験が行われている段階です。 大阪工業大学が、トヨタ自動車様が開発中のWingletをお借りして、学生たちが、デザイン思考を使って、これからのパーソナルモビリティを考えた事例をご紹介します。奈良県出身の学生は、Wingletとスマートデバイスを組み合わせた観光スタイルを提案しました。奈良町という観光地の町家のお店から情報を発信し、iPadなどスマートデバイスに流すシステムを組んで、観光ツールとして使うというものです。テーマパーク内で使用するという提案もありました。スマートデバイスや、Winglet自身がアトラクションの待ち時間や施設情報を受信して、スマートにパークを楽しむというものです。大型のホームセンターで、ショッピングカートと連結させて利用する提案もありました。 地域に暮らす人々のための、パーソナルモビリティというテーマでも研究を行いました。未来におけるパーソナルモビリティを考えたとき、スマートタウン、ユーザーエクスペリエンス、シェアリング、ラストワンマイル、走路の確保、安心安全といったキーワードが抽出されました。ここから2020年を想定し、働く女性が夜でも安心して帰宅できる乗り物として、シェアリングのWingletを提案しました。また、超高齢社会に向けた新しいモビリティのアイデアとして、インホイールモーターで歩行を補助する歩行器の提案もありました。 車は、産官学のフロンティア精神で発展してきたものです。そこに、交通ルールなどの社会インフラが整備されてきました。今後のパーソナルモビリティの社会実装においても、技術開発に加え、法律、インフラの整備が大きな課題として挙げられるでしょう。日 時2017年12月8日(金)・9日(土)場 所ウインクあいちデザイン思考によるパーソナルモビリティのアイデア創出事例大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部システムデザイン工学科 横山 広充 講師パーソナルモビリティ【名古屋会場】

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