イノベーションを生み出す 共創・共感のデザイン思考 NEDO特別講座 ロボットサービス・ビジネススクール 学校法人常翔学園 大阪工業大学
87/100

85図1 以上、デザイン思考の歴史的生い立ちから、具体的な方法論を説明して、NEDO講座で取り上げたテーマとワークショップについて詳細に紹介をした。しかし、イノベーションを生み出す確実な方法の構築はこれからの活動にかかっている。そこで最後に、国家プロジェクトとして進んでいる「ロボット介護機器開発・導入・促進事業」を取り上げ、なぜ介護現場にロボットの導入が進まないのかをデザイン思考を活用して考察した結果を紹介して、あとがきに代える。 図1から4は、back casting分析とforecastingの予想から、ロボット産業への可能性を示したものである。Forecastingの根拠として、ICT(Information & Communication Technologies)産業の成長の鈍化と人口動態の変化(日本を例として取り上げている)から、インターネットというサイバー空間のICTビジネスの次に来るのは、人が暮らす物理的な生活空間に介入する技術としてのロボットであることを示唆している。過去から未来に至る世の中の流れ、ビジネス、技術進化の流れを分析すると、新ビジネスは、サイバー空間のICTと物理的な空間のロボットを組み合わせたCyber Physical Service産業を目指すという仮説を立てることができる。あとがき

元のページ  ../index.html#87

このブックを見る