イノベーションを生み出す 共創・共感のデザイン思考 NEDO特別講座 ロボットサービス・ビジネススクール 学校法人常翔学園 大阪工業大学
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93図15 図15に解決をしないといけない課題は何かを簡単にまとめている。介護現場は、医療の現場とは異なり介護の方法が科学的になされていないことがある。そのため、介護の方法も施設によって異なるため、介護ロボットは基本的に単機能で、一つの作業しか出来ないため、一連の介護作業のプロセスのうちの一つだけを代替したとしても、現場では作業効率が改善するかどうか分からず、かえって手間になる可能性もある。このことを裏付けるように、現場にロボットを持ち込んだ結果から推測すると、慣れている現場の作業のままの十分と思う場合が多いようである。介護のやり方が技術的、技能的に統一された科学的な介護・自立支援プロトコルが標準化されていれば、工場における作業のように、あるプロセスだけをロボットが代替できれば全体の生産性も向上し、現場改善につながる可能性が大きくなるが、現状の介護現場はそのような状況になっていないことを確認しておくことが非常に重要である。では、具体的にどのような方法で解決していけば良いのだろうか?

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