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ナノ材料マイクロデバイス研究センター

N-station

センター利用学生の研究発表が国際会議の若手奨励賞を受賞

2009年12月4日 (金)

 当センターで研究をしている海野伸弥君(工学研究科電気電子工学専攻 博士前期課程2年)が,11月30日から12月3日まで大阪大学中之島センターで開催されたテラヘルツ技術に関する国際会議(International Workshop on Terahertz Technology: TeraTech2009)でポスター発表を行い,若手奨励賞(Young Researcher Award)を受賞する名誉に浴しました.心からお祝いを申し上げます.
 テラヘルツ技術は,これからの安全・安心社会を実現するキーテクノロジーとして近年研究が活発化している分野です.今回の会議は,招待講演者による口頭発表の他はすべてポスター発表となり,100件を超える発表の中からの受賞となりました.
 受賞対象となった講演は,”Observation of intense terahertz radiations from InAs thin films” (インジウム砒素薄膜からの強いテラヘルツ放射の観測)というタイトルの発表で,筆頭著者の海野君と同じく博士前期課程1年の石橋君が佐々教授,前元准教授,井上教授の指導および大阪大学レーザエネルギー研究センターの斗内教授との共同研究のもとに進めている研究の成果です.その内容は,従来赤外線領域の超単パルスレーザ光を0.5ミリ程度の厚さの半導体基板に照射して,半導体表面からテラヘルツ光が発生する現象を利用していたものに替わり,厚さわずか1ミクロン以下というインジウム砒素の薄膜を利用しても,厚い基板を使って得られた従来のものより強いテラヘルツ波の発生が可能なことを示したもので,将来のテラヘルツ光源の開発に重要な結果であることが認められたものと思われます.
 海野君には,この受賞を糧に,社会人として一層の飛躍を期待したいと思います.本当におめでとうございました.

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