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2009年 第二回オープンキャンパスを開催しました.(8月29日)

2009年8月29日 (土)

オープンキャンパス

 【オープンラボ】
  開催時間:10:30〜16:00

 電気電子システム工学科では、会場を二つに分け、第一会場では「電気エネルギーが地球環境を救う」と題し、燃料電池や太陽光発電、風力発電(電気を作る)、高電圧実験(電気を送る)、リニアモータや誘導モータの駆動や電気自動車(電気を使う)の展示を通して、省エネや自然エネルギーの活用といった電気エネルギーを考えるというテーマで展示を行いました。
 また、第二会場では、「ナノテク最先端技術と超電導体験」と題して、現在の私たちの生活に欠かせないコンピュータの心臓部であるLSI(大規模集積回路)に使われている、ナノテク技術、これから利用が期待されている超電導の展示を行いました。また電子工作コーナーを設け物作りを体験していただきました。
参加者アンケートでは非常に多くの方に「興味深かった」あるいは「まあまあ興味深かった」とお答えいただきました。

●第一会場:E科第1実験室
  来場者:119名(高校生)
  テーマ:「電気エネルギーが地球環境を救う」

近年、地球環境を考えながら人間の活動に必要なエネルギーを、どのように確保し利用するかが大きな問題となってきています。なかでも電気エネルギーを利用する方法は、有効な解決策のひとつと考えられています。
 今回は、様々な電気を作る、使う方法を展示し電気エネルギーの将来について少しでも考えてもらえればと用意いたしました。

「風力発電・太陽光発電」 今ではほとんどの人が存在を知っている風力発電・太陽光発電について、その原理やシステムに関する展示を行い、模型の風力発電機を使い発電デモを行いました。

20090829-2.jpg「燃料電池とインバータシステム」 発電後に水蒸気のみを発生する燃料電池は、二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーとして期待されています。燃料電池は直流の電力を発生するので、通常直流を交流に変換する電気機器を使って使います。今回は燃料電池の発電エネルギーだけで、交流モータを動かすデモを用意しました。エネルギーを効率よく使うためにインバータ(インバータエアコンなどで聞いたことがあるかもしれませんね)を利用して交流モータを回しました。

「高電圧実験」 発生した電気は電線を使って送ります。「電線に電圧がかかっているのに電柱に電気は流れないの?」「電柱にあるあの白いものは何?」という疑問に答えて、碍子(がいし)を使った実験を行いました。約12万Vの電圧をかけて人工稲妻が走る様子を観察いただきました。

「リニアモータ搬送装置」 電気を使ってリニアモータを走らせるデモを行いました。今回は大阪地下鉄長堀鶴見緑地線などで使われているリニア地下鉄と同じ原理と構造をしています。今回は人が乗れるようデモ機を改造しましたので、多くの人に乗車いただき動く様子を実感して頂きました。

●第二会場:E科大学院講義室
  来場者:125名(高校生)
  テーマ:「ナノテク最先端技術と超電導体験」


 現在の私たちの生活に欠かせないコンピュータの心臓部であるLSI(大規模集積回路)は、ナノテク技術によって小型化・高性能化が実現されています。ナノテクとはナノテクノロジーの略で、ナノメートルオーダー(1ナノメートルは髪の毛の直径(約0.1mm)の10万分の1)の大きさを持った物質を創製して、それらの物質を組み合わせて、電気回路にする技術のことを言います。今回はそのナノテク技術を体験していただくとともに、リニアモーターカーなどで使われている超電導についてもその現象を体験していただきました。

「微細なトランジスタの製作体験」 最新のトランジスタは加工技術が発達し、ナノオーダーの微細加工ができるようになりました。この技術によって作られた HEMT(高電子移動度トランジスタ)は、衛星放送用の受信装置などで使われています。このトランジスタの作製の一工程を体験してもらい、自分で製作した微細なトランジスタの完成品を顕微鏡で観察してもらいました。

20090829-1.jpg「液体窒素を使った超電導おもしろ実験」 リニアモーターカーなどに使われている超電導は極低温で電気抵抗が0になる現象です。液体窒素温度で超電導現象が発生するとマイスナー効果が現れ、超電導体に磁石を近づけることで磁束を超伝導体外に排除し磁石が浮上します。今回は液体窒素を使って超電導体を冷却し、小さな人形のついた磁石を浮かせる実験を行ってもらいました。

「ナノテクを使った最先端研究の紹介」 1枚のガラスに複数の機能を付けることが可能な透明トランジスタの開発や空港などで麻薬などの荷物検査を行うことができるテラヘルツの受光素子の開発などの最先端の研究についてパネルを用いて紹介しました。

20090829-3.jpg また会場では、電子工作コーナーを設け、暗くなると七色に光るLED癒しのランプを作っていただきました。

【学科別説明会】
 開催時間:13:00〜13:30、14:00〜14:30(計2回)

 「今年はある有名な自動車会社の採用人数が全社で4割減になったのに本学の電気電子システム工学科への推薦依頼は2名から3名に増えている!」という衝撃的な事実に始まり、電気電子システム工学科がカバーする幅広い学問分野の紹介を行いました。特に、高校生には区別がつきにくい電子情報通信工学科や機械工学科、情報科学部との違いを説明しました。
 また、就職に強い大阪工大ですが、中でも電気電子システム工学科が特に就職に強い学科の一つであるのは、家電・電子部品メーカーはもちろん、機械・自動車メーカーや食品・製薬会社、さらには建設会社からも多数の求人があるためであり、なぜ電気電子システム工学科が求められるのかという理由が説明されました。