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研究テーマの紹介


現在、本研究室では大きく分けて3種類のテーマに取り組んでいます。


1.光ファイバ無線(Radio-on-Fiber)通信技術


携帯電話や無線LAN、テレビなど無線信号を利用した通信サービスは、本来見通しの良い開けた場所で良く通信ができるものです。ところが最近、地下鉄や新幹線のトンネルなど本来電波が届かないはずのエリアでも便利な通信サービスを利用できています。これらを提供している最新の技術に光ファイバ無線(Radio-on-Fiber)があります。高周波信号を同軸ケーブル等の電線で伝送すると、非常に大きな損失が発生しますが、光ファイバを利用すればほとんど損失なしで長距離伝送できます。また、光ファイバは非常に広帯域であるため無線信号の周波数に依存しない、即ち電波サービスによらないインフラストラクチャが構築できるのです。このため、無線信号等の電気信号を主に光の強度の情報としてアナログ伝送し、必要な場所で光検出して取り出す技術を光ファイバ無線と呼びます。
この光ファイバ無線を用いて、通信や放送の多彩な信号を高品質に遠隔地に配信するシステムについて研究開発を行いました。(委託研究:総務省戦略的情報通信研究開発推進制度平成17〜19年度にて実施、平成20〜21年度同制度にて実施) 現在は、この研究を発展させMIMO通信等に対応したシステム構築の研究を行っています。

  • 卒業研究テーマ、今後の研究テーマ例

  • 光ファイバ無線における各種無線信号の高品質伝送に関する研究
    光ファイバ無線における各種無線信号の伝送特性の評価
    光ファイバ無線におけるMIMO信号の伝送に関する研究
    デジタル光ファイバ無線伝送システムの構築と信号品質の評価




    2.無線アドホックネットワーク通信技術


    アドホック通信とは、基地局等の設備を介せず端末間で通信ネットワークを構築する手法であり、最近ではニンテンドーDSやPSPなどの携帯ゲーム機での対戦などでよく利用されています。アドホックネットワークは他にも、被災地や離島などといったインフラの構築が困難な場所やITS(高度道路交通システム)での車両間通信などへの応用が期待され多くの研究がなされています。我々は、このアドホックネットワークと衛星通信を併用した通信システムについて、JAXAによって打ち上げられた技術試験衛星VIII型(きく8号)を用いた実験を行ってきました。その結果、アドホックネットワークの性能は中継を重ねるごとに大幅に劣化することになり、この安定化を現在行っています。また、デジタル移動通信研究室と共同でアドホックネットワークを効率よく利用するためにMIMO通信技術やSTBC(時空間符号化)等を用いた新技術の研究開発も同時に行っています。

  • 卒業研究テーマ、今後の研究テーマ例

  • 協力中継アドホック通信方式に関する研究
    協力中継アドホック方式のMACプロトコルに関する研究




    3.小型人工衛星の研究開発


    現在、本学ではPROITERESプロジェクトとして、小型人工衛星の開発を行いました。2012年9月9日、インドより打ち上げられたPROITERESは無事信号を発信、本研究室で運用している地上局にて受信に成功しました。現在も、地上局の運営を続けています。衛星における通信の役割は、衛星で得られた各種データを地上に送り届けまた地上からの制御信号を受け取ることです。これらを確実に行うために各種の研究開発が必要となります。

  • 卒業研究テーマ、今後の研究テーマ例

  • PROITERES2号機の人工衛星用通信モジュール・アンテナの開発
    地上局の構築と運用
    地上局ネットワーク(GSN)の運用




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