シンポジウムの趣旨

産業界が直面する知的財産の最新課題に知的財産専門家はどう立ち向かうのか?
産業界と知財専門家教育の第一人者が「令和の知財専門教育のあり方」について徹底討論します。
皆様の奮っての参加をお待ちしています。

概要

開催概要

テーマ 産業界からの知財専門家への期待
~知的財産の最新課題に知財専門教育はどう応えるか?~
開催日 2022年3月19日(土)
開催時間 【開場】12:45
【シンポジウム】13:15~17:30
場所 オンライン開催

*フォームによる参加受付後に、オンライン会議ID、資料配付方法をメールでお知らせします。
申込方法 本ページのフォームをご利用ください。
定員 200名(オンライン)
申込締切 3月18日(金) ※満席になり次第、締め切ります。
参加料 無料

シンポジウムの概要

第1部 知財専門家教育の紹介(JAUIP紹介)

時間 内容
1 13:15~13:30

開会挨拶

[ホスト校挨拶] 井上 晋(大阪工業大学 学長)
[主催者挨拶及びJAUIP紹介] 加藤 浩(JAUIP会長・日本大学法学部教授)

2 13:30~14:10

JAUIPメンバー校 紹介

4校 各10分

3 14:10~14:50

基調講演「知的財産教育のためのカリキュラム Curriculum for Teaching Intellectual Property」

[講演者] カマル・プリ(クイーンズランド工科大学 教授) ※日本語同時通訳付き

「知的財産」に含まれるものとして、著作権、特許、産業デザイン、商標、植物新品種、営業秘密あるいは秘密情報、地理的表示、国際知的財産法やTRIPS協定(WTO)があります。
こうした権利の多くは、世界的に認められたものであり、スイスのジュネーブに本部を置く二つの国際機関、世界知的所有権機関(WIPO)と世界貿易機構(WTO)が所管しています。
知的財産権は、われわれの経済と社会の双方に対して非常に大きな影響力を及ぼすようになっています。知的財産権は、われわれのビジネス、社会、生活にとって重要なあらゆるものを利用し、発展させるための条件を決めています。さらに、近代経済において最も重要な資本の源泉の一つを規定し、生み出しているのです。

第2部

時間 内容
1 15:00~15:30

「産業界が直面する知的財産の最新課題」

(1) 「お客様視点の知財マネジメント ~ 知財が織りなす企業文化と世界観~」

[講演者] 竹本 一志(サントリーホールディングス株式会社 知的財産部 専任シニアスペシャリスト)

清涼飲料等は生き残る確率が「千三つ」(千のうち三つ)と言われるほど低く、ブランドを創り出すことが求められてきました。さらに、コロナ禍で加速したお客様の意識や行動の変容、加えて環境問題などの社会課題に対して、新しい価値を創造し、お客様や社会とつながる知財活動がますます重要となってきました。本講演では、知財が織りなす企業文化と世界観の考察を通じて、サントリーにおける知財の役割と取り組みを紹介します。

2 15:30~16:00

「産業界が直面する知的財産の最新課題」

(2) 「企業活動に影響する社会的ルールと知的財産戦略」

[講演者] 佐野 裕昭(住友電気工業株式会社 知的財産部長)

日本企業(特に製造業)は、事業の基盤である技術の成熟と市場のグローバル化に対応して、SCMの最適化などにより事業活動を推進してきた。ところが、ここ数年間は、新型コロナ感染症の影響に加え、米中対立に伴う各国の経済安全保障政策や、カーボンニュートラルや人権問題といった社会問題への対応が必要となっている。本講演では、法制度や規制、各種標準、社会課題への対応など、事業活動を統べる社会的ルールと知的財産戦略の関係について報告する。

3 16:00~16:25

「知的財産学における参照基準について」

[講演者] 小林 昭寛(大阪工業大学大学院 知的財産研究科 教授)

2002年に知的財産戦略大綱や知的財産基本法等において知的財産の専門家を育成することが提唱されてから、20年を迎えることを契機として、大阪工業大学が大学及び大学院において「知的財産学」の教育課程を編成する際の参考とすることを目的として作成している「知的財産学における教育課程編成上の参照基準」について説明する。(仮)

4 16:30~17:30

ショートスピーチ(1)「世界と日本のイノベーション」

澤井 智毅(世界知的所有権機関(WIPO)日本事務所長)

コロナ禍にありながらも、イノベーションを示す各種指標は世界において堅調である。こうした中、かつては何れも中小企業であったGAFAやダイソンが発明や知財を活かし、イノベーションに繋げてきた現状を紹介しつつ、新たな時代に向けて、洞察力が求められるイノベーションの在り方や、一層のグローバル化が求められる知財権の保護と日本の大学のポテンシャルについて簡単に述べる。

ショートスピーチ(2)「知財専門家教育に求められること」

渡部 俊也(東京大学未来ビジョン研究センター 教授)

知的財産の最新動向を俯瞰して、これからの知的財産専門教育に期待されることについて述べる(仮)

(2) パネルディスカッション

[ファシリテーター]
加藤 浩(JAUIP会長・日本大学法学部教授)
[パネリスト]
渡部 俊也(東京大学未来ビジョン研究センター 教授)
澤井 智毅(世界知的所有権機関(WIPO)日本事務所長)
竹本 一志(サントリーホールディングス株式会社 知的財産部 専任シニアスペシャリスト)
佐野 裕昭(住友電気工業株式会社 知的財産部長)
小林 昭寛(大阪工業大学大学院 知的財産研究科 教授)

   

閉会挨拶

林 茂樹(大阪工業大学 知的財産学部長・研究科長)

講演者・パネリストのご紹介

カマル プリ (Kamal Puri)氏
クイーンズランド工科大学(QUT) 教授

BA, LL.B., LL.M. (Del), PhD (ANU), Barrister & Solicitor (NZ)
Professor of IP and Director, WIPO-QUT Master of Laws in Intellectual Property Program (2010-2019)
QUT's Adjunct Professor
Consultant, WIPO-KDIS-KIPO, Master of Intellectual Property and Development (MIPD), South Korea, WIPO-Turin LLM in IP Program and WIPO-Tongji Master's Degree in IP, Shanghai, China.
Admitted as Legal Practitioner in Queensland in 2015




竹本 一志(たけもと かずし)氏
サントリーホールディングス株式会社 知的財産部 専任シニアスペシャリスト

<略歴>
1984年3月 大阪大学基礎工学部化学工学科卒業
1990年4月 サントリー株式会社入社
2004年9月 同社 知的財産部部長
2008年4月 同社 知的財産部長
2009年4月 サントリーホールディングス株式会社 知的財産部長
2022年3月 同社 知的財産部 専任シニアスペシャリスト、現在に至る

2014年度 日本知的財産協会(JIPA)理事長
2015年度~ 同参与、JIPA日中企業連携プロジェクトリーダー
2008年度~ 一般社団法人日本食品・バイオ知的財産権センター 理事(現在:常任理事)
2011年度~ 一般社団法人大阪発明協会 理事(現在:常任理事)
2015年度~ 日本ライセンス協会 理事
2021年度~ 一般社団法人デザイン保護協会 副会長代表理事



佐野 裕昭(さの ひろあき)氏
住友電気工業株式会社 知的財産部長

<略歴>
1984 住友電気工業入社 横浜研究所にて光ファイバ/ケーブル/配線法の開発
1997 知的財産部に異動 光通信分野の特許出願とライセンス/訴訟を担当
2006 光通信研究所 光材料機能応用研究部長 光ファイバと関連製品開発
2009 研究統轄部企画部長 全社の研究開発活動のマネジメントと渉外
2012 知的財産部長
2016~2020 日本知的財産協会理事


小林 昭寛(こばやし あきひろ)氏
大阪工業大学大学院 知的財産研究科 教授

<略歴>
1979年 広島大学 工学部 卒業
通商産業省(広島通商産業局)を経て1981年に特許庁入庁
審査官、審判官、審査基準室長補佐、米国留学を経験
1996年 日本貿易振興会(JETRO)デュッセルドルフセンター 工業所有権部長
1999年 特許庁 多角的交渉対策室長、国際協力室長
2001年 同 審判企画室長/東京大学大学院法学政治学研究科客員教授
2005年 同 国際課長
2008年 同 首席審査長
2011年 同 審査第一部長
2012年 特許庁退官 弁理士登録
2013年 大阪工業大学大学院 知的財産研究科 教授


澤井 智毅(さわい ともき)氏
世界知的所有権機関(WIPO)日本事務所長

<略歴>
1987年特許庁入庁。1991年審査官。2000年審判官。2005年JETROニューヨーク知財部長。知的財産研究所ワシントン事務所長。2008年総務部情報技術企画室長。2011年総務部国際課長。2013年審査第一部調整課長。2015年審査第二部長。2016年審査第一部長。2019年世界知的所有権機関(WIPO)日本事務所長。特許庁では、特許制度改正、意匠制度改革、審査処理対策、国際制度調和等を推進。現職にて、知財制度の普及啓発や国際出願制度の促進、日本政府や裁判所との連携に注力。日本商工会議所知的財産専門委員会学識委員。
最近の著書・監修
 大人は知らない、今ない仕事図鑑100 (講談社)
 SDGsでわかる 今ない仕事図鑑ハイパー 自分の才能発見ブック(講談社)
 米国発明法とその背景~19世紀以来の特許制度改革~(経済産業調査会)


渡部 俊也(わたなべ としや)氏
東京大学 未来ビジョン研究センター 副センター長・教授、東京大学執行役・副学長

<略歴>
1994年 東京大学大学院工学研究科無機材料工学専攻博士課程修了(工学博士)
1998年 東京大学先端科学技術研究センター情報機能材料客員教授
2001年より同センター教授
2021年現在、東京大学執行役・副学長、未来ビジョン研究センター教授(副センター長)、産学協創推進本部本部長、工学系研究科技術経営戦略学専攻教授(兼務)、一般社団法人日本知財学会理事(会長)、知的財産戦略本部員、内閣府知的財産戦略本部構想委員会座長、経済産業省産業構造審議会産業技術環境分科会研究開発・評価小委員会委員、経済産業省国立研究開発法人審議会委員(NEDO部会長)など。

お申し込み

下記申込みフォームに必要事項をご入力の上、送信して下さい。

姓(Last Name)必須(Required) (例)工大 姓(読み) (例)こうだい
名(First Name)必須(Required) (例)太郎 名(読み) (例)たろう
ご所属
(Organization)必須(Required)
(例)大阪工業大学
部署・役職(Department/
Position)

必須(Required)
(例)知的財産研究科 教授
ご連絡先(E-Mail)必須(Required) (例)info@oit.ac.jp
E-Mail(確認)必須(Required) (例)info@oit.ac.jp※コピーせず入力してください
ご連絡先(電話) (例)0669544163
お問合わせなど
(Inquiry if any)

今後、登録いただいたメールで、大阪工業大学知的財産学部・研究科からのセミナー等のご連絡をさせていただくことがあります。

お問い合わせ

大阪工業大学 知的財産研究科 事務室

〒535-8585 大阪市旭区大宮5丁目16-1 1号館8階
E-mail:OIT.Pbu@josho.ac.jp
TEL:06-6954-4163
FAX:06-6954-4164