専門分野の知識や技術を総合した
工業製品の結晶。

“スーパーエンジニア”を目指して。

Source for growth成長のポイント

自動車はものづくりのさまざまな専門分野の知識や技術を総合した工業製品です。学生フォーミュラプロジェクトの活動では、車両の設計やエンジンの最適化のために機械工学の専門知識、さまざまなシステムの制御のために電気電子システム工学、電子情報システム工学、ロボット工学、システムデザイン工学などの専門知識を活用する能力が求められます。また、多種多様な部品を正確に加工する能力、設計やコストに関わる審査書類を正確に作成する能力、車両の魅力をアピールするプレゼンテーション能力が求められます。チームメンバーは、所属学科の枠を超えたこれらの能力をものづくりの現場で実践的に習得することにより、スーパーエンジニアの卵として社会に羽ばたけます。

Gorls for growth活動目的・内容

毎年新たなフォーミュラマシンを製作し、学生フォーミュラ日本大会に出場します。この大会は、将来の自動車業界を担う人材を育成するために業界が一体となってバックアップする「学生が自分たちで構想・設計・製作する車両による競技会」です。全国から90にもおよぶチームが出場し、静的競技(コスト、プレゼンテーション、デザイン)と動的競技(0-75m加速、8の字旋回、サーキットコースタイムアタック、サーキットコース耐久、燃費)により総合的なマシン性能を競い合います。厳しいレギュレーションのもとでいかにスピーディ、セーフティそしてタフに走れ、いかにクイックに曲がれ、いかにジャストに止まれるかを追い求めます。

Location of activity活動場所

大宮キャンパスモノラボANNEX(1号館1階)

Message from faculty指導教員からのメッセージ

桑原一成 教授(工学部機械工学科)
フォーミュラマシンをわずか1年間で完成させることは学生にとってはもちろん、専門家にとっても極めてレベルが高い課題です。チームメンバーは本当に凄いことをやっています。ものづくりのノウハウと自動車のテクノロジーを全般的に理解しているという点に限れば、私を含めた教員や専門家も勝てないかもしれません。君たちの情熱と努力が実を結ぶことを願っています。授業で学ぶことの多くは知っていて当たり前の負けないための方法ですが、学生フォーミュラプロジェクトでは勝つための方法を学ぶことができます。多くの新しいメンバーと、この大変ではあるけれどもスーパーエンジニアへの道を切り開いてくれる経験を共有したいと思っています。

Voice report学生の声

遠藤亮哉さん
ロボティクス&デザイン工学部システムデザイン工学科4年
(静岡サレジオ高等学校卒業)

内容は取材当時のものです

すべてのパーツに魂を込め、工学的知見の集大成を製作する。

小さいころから機械いじりが好きで、自然とものづくりに関心を持ち、大阪工業大学への進学を決めました。また、中学生の時に見に行ったモーターショーで展示されていた学生フォーミュラカーに強い憧れを感じ、自分も携わりたいと思い、学生フォーミュラプロジェクトに入りました。チームでは主にパワートレインと呼ばれるエンジンで発生した動力を効率よく駆動輪に伝えるための装置類の設計・製作などを担当しました。エンジン自体は既製品のものを流用しますが、周辺装置であるデフマウント(デファレンシャルギアを車体に支持する部品)やスプロケット(軸の回転をローラーチェーンに伝達する歯車)など、多くのパーツをアルミの板から削り出して作っていきます。学科では金属加工について、そこまで詳しくは学ばないので、ものづくりセンターの先生方に基本から教えてもらいました。マシニングセンタなどの工作機械を手足のように操り、1枚の板から複雑な形状のパーツを造り上げ、一つのマシンとして機能し、走り出す姿には感動を覚えます。学科で学んだ回路設計やプログラミングの知識とプロジェクト活動で得た機械加工などの経験を生かして、将来はものづくり企業で活躍したいと考えています。