研究内容の概要
ナノサイズのトンネルや層状の構造を利用して、結晶中を水素やリチウムなどのイオンが高速拡散するセラミックスを合成し、エネルギー変換・貯蔵デバイスへと展開しています。セラミックスの合成手法を駆使して、優れた機能を発現するポテンシャルを秘めた物質を開拓しています。結晶中のイオンの配列を制御することで、物質に目的の機能を発現させます。不燃で安全なセラミックスの安定性とイオン輸送特性に着目し、光や電気エネルギーと化学エネルギーとを効率良く変換できるシステムの構築を目指します。
応用例・展望
イオンの拡散を伴う化学反応を利用して、光や電気エネルギーの効率利用や、生物内で起こる物質・エネルギー変換の反応場の構築を実現していきます。
例えば、以下の応用例を想定しています。
・より安価で高性能な燃料電池や全固体リチウム二次電池
・生物の構成成分から作られた水素ポンプ
・光エネルギーを貯蔵できる新しいエネルギー変換デバイス