

近年、科学の進歩によって、生命現象が細胞や遺伝子レベルで解明されつつあります。その成果は生物の力を利用する技術を通して、医療・食品・健康など、私たちの生活のさまざまな分野に活用されはじめています。
生命工学科は、生物学・医学・工学など幅広い視点から生物の仕組みや働きを深く探究し、それらを生かした機器やシステムづくりを学ぶことで、技術革新に貢献できるスペシャリストを育成します。

本学科の重要なテーマの1つは、バイオテクノロジー。その中でも、近年注目されている遺伝子組換え技術は、作物の品種改良や病気の治療などに役立てられており、今後もさらに技術応用の可能性が広がる分野です。生命工学科では、生物学、医工学、遺伝子工学分野を専門とする教員スタッフを揃え、最先端バイオテクノロジーを研究します。

関西医科大学との大学間連携により、最前線の医療現場と密接に情報交換を行っています。その連携を生かして、医療情報・人工臓器などを利用した診断・治療機器の開発などにも取り組み、より身近に医学の地域を吸収することを計画しています。

1年次から2年次の2年間にわたり、幅広い研究分野で順次行うローテーション実験を通して、装置を使った実験や製作を繰り返します。遺伝子組換え・細胞培養技術などの生命工学に関わる幅広い専門分野を集中して学ぶことで、より深い知識を身につけるとともに、自分の興味・関心に合った研究テーマを追究します。

分子レベルからの材料合成をはじめとして、細胞レベルでの操作、そして最終的には医療の現場に届けるためのデバイス開発に到るまで、広く取り扱います。ナノからマイクロそしてセンチメートルまであらゆるものを駆使して,人類の健康と福祉に貢献することを目的とします。テーマの例:脳血管内治療用デバイス(カバードステント)の開発。PTD融合タンパクの細胞導入による制御性T細胞の作製。酵素触媒による新規タンパク固定法の開発。酵素触媒による機能性ポリフェノールの合成。

疼痛などの生体機能の分子機構の解明(疼痛制御分子の同定、細胞・個体レベルにおける分子の相互作用や分子制御機構の解明)をめざしています。発光や蛍光共鳴エネルギー移動を適応したイメージング技術を用いた細胞機能の測定を扱っています。

生体適合性材料の創成と人工臓器への応用を研究します。再生医療技術を用いた心臓弁・血管・皮膚・角膜・筋・神経などの組織再生に関する研究、培養筋組織の電気・力学刺激による分化・成熟に関する研究、生体素材特性の計測評価技術の開発、組織培養用のバイオリアクターの開発などがテーマです。

人工心臓などの人工臓器の研究、人工心臓装着時の微小血管循環の研究、化学分子センサ・微弱光・MRIなど最先端計測技術を用いた人工臓器の評価法の研究、細胞と人工材料を用いた新しいハイブリッド人工臓器の研究などのテーマを扱っています。

バイオイメージング(細胞内および細胞間の情報のやり取りを可視化すること)によって、脳科学などの研究へとつなげます。

生体は周囲から力や電気の刺激を受けながら、恒常性を保つ制御機構を持っています。そのしくみを明らかにしながら、新しい人工臓器などの設計をめざしています。筋や血管の細胞の培養、電気・流れ刺激、応答の計測を通して、生体システムと人工システムとの共存を考えます。

生物は光合成によってエネルギーを獲得しています。色素太陽電池や導電性高分子などの有機材料を工学的応用につなげ、環境にやさしい材料の開発をめざす研究を行います。有機色素太陽電池、金属酸化物電極の作成、導電性高分子の応用研究、人−機械インタフェース電極系の研究、バイオマテリアルの工学応用、培養心筋のアクチュエータ材料の開発などがテーマです。

液晶などの有機材料を利用したセンサやディスプレイ等の新しいエレクトロニクスデバイスを開発する研究を行っています。例えば、分散制御型ディスプレイ、生体が出す電気信号の計測、人体の体表面電位に関する研究などです。
※2010年度以降も順次教員が就任します
| 教授 | 准教授 |
|---|---|
| 芦高恵美子 /分子生体機能学 | 宇戸 禎仁 /バイオエレクトロニクス |
| 寺井 忠正 /生化学 | 大植 弘義 /タンパク質工学 |
| 橋本 成広 /バイオメカニクス | 外波 弘之 /ナノメディシン |
| 藤里 俊哉 /バイオマテリアル | 望月 修一 /人工臓器 |
| 吉浦 昌彦 /生物物理 |
1年次少人数制のローテーション実験を通して実践的に知識を修得 |
2年次生命工学に関連する専門系科目を広く学習 |
3年次より専門性を高めるとともに卒業後の進路を定める |
4年次興味のある研究テーマを選択し卒業論文に取り組む |
専門基礎科目 専門科目を理解するための基礎となる科目群です。 |
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|---|---|---|
基幹科目 技術者としての広い視野を身につけるための科目や、専門分野への学習意欲向上や目的意識の明確化を図る科目です。 |
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生命科学系 化学・生物に関する幅広い知識を身につけるとともに、応用技術を修得します。 |
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医工学系 「生体計測工学」などの計測技術の基礎となる科目や、「バイオマテリアル」などの応用技術を修得する科目です。 |
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共通 専門分野に共通となる科目群です。 |
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※その他にも複数の専門科目を開講する予定です。( )は学年次、赤文字は必修科目、青文字は選択必修科目
専門基礎科目 専門科目を理解するための基礎となる科目群です。 |
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基幹科目 技術者としての広い視野を身につけるための科目や、専門分野への学習意欲向上や目的意識の明確化を図る科目です。 |
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医工学系 「生体計測工学」などの計測技術の基礎となる科目や、「バイオマテリアル」などの応用技術を修得する科目です。 |
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生命科学系 化学・生物に関する幅広い知識を身につけるとともに、応用技術を修得します。 |
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共通 専門分野に共通となる科目群です。 |
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※その他にも複数の専門科目を開講する予定です。( )は学年次、赤文字は必修科目、青文字は選択必修科目

生命の基本単位である細胞のさまざまな活動は、個々の細胞およびそれを構成する分子のダイナミックな機能によるものです。この授業では、細胞の構成やさまざまな働きについて学び、生命現象のしくみを分子レベルで理解することをめざします。

「バイオマテリアル」は、主に人の生体に移植することを目的とした素材で、現在の医療分野で幅広く使用されているほか、研究開発が進む「再生医療」においても重要な分野です。この授業では、生体適合性などの特性やバイオマテリアルを用いた医療用具などについて学びます。

DNA、RNA、タンパク質などの生体関連物質の基礎を理解するとともに、それらの生体関連物質の活用や今後の展望について学びます。また、DNAの基本構造と性質、遺伝子組み換え技術や、RNAの基本構造と性質、遺伝子工学、遺伝子治療などについても学びます。

病気によって臓器の機能を失った場合や、治療のため一時的に臓器の機能を停止させる必要がある場合には、一時的もしくは永久に生体の機能を代行する機械「人工臓器」が必要です。この授業では、人工の心臓や肺、血管などの臓器や、病院で患者さんの生命を守る機器について学びます。