動作の数値化や電気回路など
ロボットの総合的知識を修める

profile

学部での4年間の学びで「人と同じような動作をするロボットができれば、多くの社会的な課題を解決できる」と感じ、同時に人の動きをモデル化することに興味を抱いたため、大学院へ進学しました。本研究科では、海外の学会で発表することや、小中学生を対象としたロボットプログラミング教育を経験できることも私にとって大きな魅力でした。

私が研究で取り組んだのは舞踊を題材として、踊っている人の手先の軌道を計測し、動作の優美さを定量化することです。人の動きをロボットが再現するには、欠かすことができない取り組みです。こうしたデータをロボットに組み込むと人に優しい動きを実現することが可能になります。例えば、今、介護の現場では人手不足が深刻です。ロボットが社会福祉に役立つならば、人がより安心できる社会になります。他にも危険な場所での作業や深夜営業のレジなど、さまざまな社会でロボットの活躍は期待できるのです。

今の研究ができるのは、学部生の時代にロボットに関するさまざまな学びを得たからです。ロボットに関するプログラミングはもちろん、電気回路やトランジスタなど、ものづくりにおいて知識として必要な過程が学修、体験できました。研究で使う実験をカリキュラムの中で勉強するので、研究要件をまとめる力を培えたと感じています。

また、ロボット工学だけでなく、海外の学会発表を通じて人の印象に関わる感性工学など、興味の対象も広がりました。

IT分野は今以上に社会の隅々に波及すると考えられています。その中で、自分らしくあるためにも社会人になっても何事にも素直に向き合い、前向きに取り組んでいきたいと思います。