コンピュータの負荷軽減を目指し
生物の視覚神経の処理を
情報処理に応用する研究に取り組んだ

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入学前はどちらかというとパソコンアレルギーでした。しかし、1年次の「プログラミング入門」では、プログラミングに必要な考え方を丁寧に指導してもらい、その後の本格的なプログラミングの授業もスムーズに理解できました。また、大学院の「情報科学特論」では、他学科の先生方の研究に触れることを通して、多様な情報科学の知識を身に付けられました。

現在の研究室を選んだのは、もともと生物に興味があり、生物の脳の仕組みをコンピュータに導入するという研究の方向性に惹かれたからです。研究室では、生物の視覚神経系の処理を学んで、時空間特徴量を抽出するアルゴリズムの開発に取り組んでいます。動画認識などに大きく役立つ研究です。例えば、人が動いている動画には、背景や顔の表面の様子など多種多様な情報が含まれています。この動画から人の動きを分析するためには、こうした情報は不要です。このため、物体が移動している方向や速さなど動きに関する情報のみを取り出します。こうすることで、動画認識の精度向上、情報を処理するコンピュータの負荷軽減につながります。

就職先はメーカーを希望しました。内定先企業では、情報システム関連の部署への配属が決まっていますが、システムエンジニア業務のみを行う企業ではなくメーカーを希望した理由は、いろいろなタスクに取り組んでいる組織の中で、様々な仕事に関わりたいと考えたからです。研究を通して得られた思考能力や多角的な視点、プレゼンテーション能力は、様々な業務に役立つと思っています。情報関連の知識は日々アップデートされるので、長く最前線で活躍するために、生涯にわたって勉強を続けていきます。