自由度の高い実験で培った柔軟性を活かし、
災害時も揺らがないインフラを生み出す

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高校時代から理系分野が得意で、通信分野に興味があったため、電子情報システム工学科へ入学。充実した設備や、講義と演習のバランスが良いカリキュラムも、大学選びの決め手のひとつでした。

大学での私の研究テーマは、光の通信についてです。光は電波と比べて通信速度が速く、一度にたくさんの情報を送ることができますが、霧などの影響を受けやすく、障害が発生しやすいという一面も。通信エラーを減らすために、光の波長、拡散度合いやアンテナの動きなどを変更して障害の起こる条件を調べています。研究を進めているのは、大学院生2人と私の計3人。先輩方から少しでも多くのことを吸収できるよう、気になったことはすぐ質問するよう心がけていました。

大きく成長できたと感じるのは、「エレクトロニクスプラクティス」の実験。半年間かけて感知センサーを制作する授業なのですが、作り方を教わるのは基礎部分のみです。より利用しやすいセンサーを目指し、一人ひとりがオプション機能を検討。追加する機能によってプログラミングの仕方や必要となる部品も全く異なります。当初はなにから始めるべきか苦戦しましたが、先生やTA(ティーチングアシスタント)に積極的に質問したり、類似事例を参考に試行錯誤したりした結果、納得いくセンサーを作ることができました。思考力や実践力はもちろん、積極性や柔軟性も身についた、印象的な実験です。

卒業後は大阪市役所に入所し、社会を支える技術者を目指しています。希望の進路を叶えられたのは、キャリア支援課のサポートのおかげです。就職活動に取り掛かるのが遅かった私を気にかけてくださり、会社選びのポイントから履歴書添削、面接対策まで面倒を見ていただきました。今後の目標は、大学で身につけた半導体や回路設計の知識、光通信の技術などを活かし、災害の影響を受けないインフラを構築すること。主体性を発揮して大阪万博などのイベントにも積極的に携わり、生まれ育った地を盛り上げたいと考えています。