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第5回 工大サミットを開催しました

2022.12.08

  • 地域貢献活動の実績を紹介する井上学長 地域貢献活動の実績を紹介する井上学長
  • 事業化を目指しているセンシング技術などを紹介する豊味さん 事業化を目指しているセンシング技術などを紹介する豊味さん
  • パネルディスカッションでは理工系大学が目指す人材像について討論 パネルディスカッションでは理工系大学が目指す人材像について討論

 12月3日、9つの私立工業(科)系大学(愛知工業大、大阪工業大、神奈川工科大、芝浦工業大、東北工業大、広島工業大、福井工業大、福岡工業大、北海道科学大)が集い、「第5回 工大サミット」を愛知工業大(愛知県豊田市)で開催し、オンラインでもライブ配信しました。当日は、官公庁、企業関係者や大学関係者など450人もの参加がありました。
 
 はじめに今年度の幹事校である愛知工業大の後藤泰之学長と文部科学省高等教育局専門教育課 科学・技術教育係の村上寛和係長の挨拶がありました。第1部・プレゼンテーション「自治体・地域が抱える課題解決に向けて工業大学ができること」では、各大学の学長と学生から地域貢献活動を通じた人材育成や地域課題解決のための枠組み、大学の研究成果を地域社会に還元した実績などの報告がありました。本学の井上晋学長は、科学の甲子園大阪府大会の支援などを行っている青少年育成事業、AIデータサイエンス・リカレント教育プログラムなどの生涯教育事業のほか、北大阪商工会議所と共同で実施している産官民学の共創によるソーシャルオープンイノベーションチャレンジ2022(ソイチャレ2022)の活動を紹介。この活動は企業や行政などが抱えている課題をアイデアソン・ハッカソン形式で解決することを目的にしており、これまでの成果として「鍵屋で体験!AIを使った謎解きゲーム」や「奈良時代の幻の伽藍をVR・ARで疑似体験」などを報告しました。学生代表の豊味諒磨さん(情報科学専攻博士後期課程1年)は、同活動で実施している「人流センシングシステムで事業効果を検証 観光を活用した地域経済の活性化事業」について発表しました。これはスマートフォンなどのWi-Fi端末からの信号を検知するセンシング技術とAIによるシミュレーション技術を活用した混雑予測・3密回避システム・災害時避難誘導システムの開発を行っているもので、事業化による地域課題解決について報告しました。続いて、広島工業大より工大サミット連携PBL成果発表がありました。このPBLは、今年の8月と9月に広島県・宮島(厳島)で実施したもので工大サミットに加盟している9大学から63人の学生が参加。同大と地元自治体の廿日市市町が取り組んでいる「宮島町屋の保存と活用」をテーマに学生らは8つのチームに分かれて、現地での調査活動やグループワークなどを行いました。
 
 第2部・講演では「TOYOTA LQの開発~これからの技術開発で重要なこと~」と題して、トヨタ自動車 トヨタZEVファクトリー 車両企画Gr GM bZ4X、C⁺pod、LQ開発責任者の井戸大介氏が講演。社会のため、会社のため、お客様のためにトヨタ自動車が誇れるものをつくるため、同社製品の技術的な訴求点の解説として、先進的な意匠、自動運転技術、人工知能などを紹介し、参加している学生らに向けて「どんなことでも構わないので、得意な領域をとことん突き詰めてほしい」などとエールを送りました。
 
 その後の各学長・副学長によるパネルディスカッションでは、「新しいアイデアの創出」「エンジニア間の組合せ、コラボレーション」「ボーダレス化、イノベーション創出、グローバル環境」をテーマに討論を行いました。井上学長は“エンジニア間の組合せ、コラボレーション”に関して、「大学、学部・学科を横断して異分野がコラボレーションしていく必要がある。学生自身に好きなことを見出してもらうための教育や施設・設備の充実を図っていくことが大切だ」と述べました。