PROFILEプロフィール
奥井 温大さん
大学院 工学研究科 建築・都市デザイン工学専攻 博士前期課程 2年次大阪府・大阪府立刀根山高等学校 出身



幼い頃から水害の多い地域で育ったことから、防災や都市規模での課題解決に関心を持ち、大学でより専門的に学びたいと考えました。入学当初は建築の知識も技術もほとんどなく、不安を感じることもありましたが、授業では基礎から丁寧に指導していただき、設計課題を通じて実践的なスキルを磨くことができました。特に、手描きの図面作成を重視するカリキュラムのおかげで、空間のイメージを直感的に捉えられるようになり、建築設計の面白さを実感できたことがよかったです。

現在は避難シミュレーションをテーマに研究。従来の避難シミュレーションは、避難可能時間を基に分析するのが一般的ですが、私は浸水シミュレーションと組み合わせることで、より現実に即した避難行動の評価を試みました。具体的には、浸水の進行に伴い住民の避難行動がどのように変化するかを検討し、適切な避難所の配置や住民への情報提供のあり方について考察しました。この研究の学びを活かし、JCAABE(一般社団法人日本建築まちづくり適正支援機構)が主催する「JCAABE建築まちづくりデザイン・コンクール2024-日常(いま)と非日常(もしも)をつなぐデザイン-」に挑戦。日常時と災害時、その両方で機能する空間を提案するという趣旨のコンペで、浸水時に建物全体が浮上し住民の避難を促す建築を提案しました。「災害への意識の違いによって救える命が変わってしまう」という現状を変えたいという思いで設計し、その結果、最優秀賞に選出されました。建築を学び始めて以来、「災害に対して建築で何ができるのか」を考え続けてきましたが、過去の課題や卒業研究などを通じて、そのために必要な知識や空間設計の考え方が少しずつ蓄積され、形になったのだと実感しています。

将来は、都市開発や地域密着型の建築設計に携わりたいと考えています。特に、災害に強いまちづくりをテーマに、研究で得た知識を活かしていきたいです。そのために、今後も建築や都市計画についての学びを深め、技術を磨いていきます。
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