大阪工業大学 工学部 環境工学科 地域循環研究室


福岡研究室 / Local Sustainability Laboratory

■調査頻度
 年4回以上とする。


■試料の採取

 ①収集・運搬車からの採取
  無作為に抽出した収集・運搬車から1台あたり10kg以上,合計200kg以上を採取する。
 ②ごみピットからの採取
  ピット内のごみを十分混合したのち,200kg以上採取する。

■試料の調整

  採取した試料は,乾燥したコンクリート等の床上で,スコップ等でよく混合し,袋づめのごみは中味
 を取り出し,特に大きなものは適当に細分する。
  つぎに,試料を十分に混合しつつ,四分法により数回縮分し注),試料として5~10kgを採取する。
  注)縮分の途中で,目につく大きな廃棄物(とくに毛布,タイヤ,木竹石油かん等破砕しにくいもの)について
    は,あらかじめ別に取り出しておき,最後にそれを細断して試料に加えることが望ましい。例えば4回,
    四分法で縮分する場合,2回目終了後に毛布を取り出せば,その毛布は,さらに2回の縮分によって

    1/22=1/4 に減量されるはずであるから,毛布全重量の1/4を試料に加えることとなる。

■測定分析

 ①単位容積重量
   調整した試料を容量既知の容器に入れ30cm位の所から3回落とし目減りしたならば,目減り分だけ更
 に試料を加える。
  単位容積重量(または見かけ比重)は,次式(1)により算出する。
                      試料重量[kg]
             単位容積重量[kg/m3] = 
                                     容器の容量[m3]
 ②水分
  単位容積重量の測定に用いた試料を秤量したのち,乾燥器等を用いて105℃±5℃で,恒量を得るまで
 乾燥し秤量する。
  水分は次式(2)により算出する。
                            乾燥前の重量[kg]-乾燥後の重量[kg]
       水分[%] =
                              乾燥前の重量[kg]
 ③ごみの種類組成分析
  水分の測定に用いた試料の全量をビニールシート等に広げて次の6組成を標準として組成ごとに秤量
 し,重量比(%)を求める。
       1) 紙,布類                2) ビニール,合成樹脂,ゴム,皮革類
       3) 木,竹,ワラ類     4) ちゅう芥類(動植物性残渣,卵殻,貝殻を含む)
       5) 不燃物類        6) その他(孔眼寸法約5mmのふるいを通過したもの)
 ④灰分
 ⑤可燃分              略
 ⑥低位発熱量

■ごみ質分析を行うに際しての留意事項

 ①試料の採取及び縮分はじん速に行うこと。
 ②水分測定のための乾燥前重量の秤量を,試料採取時ではなく他日行う場合は,水分に変動が生じない
   よう密封保存すること。

 ③ピットわきで作業する場合には,転落等の事故が生じないよう作業監督者をつけ,安全をはかること。
 ④縮分及びごみの分別等,直接生ごみの触れる作業を行う時は,けがをしないよう,また万一けがをし
   た場合もすぐさま消毒等の応急措置がとれるようにしておくこと。