emacsで快適なEPWING辞書環境を構築する
概要
今じゃほとんど流通していないEPWING形式というフォーマットの辞書ソフトが かつていろいろありました。 オープンなフォーマットの電子書籍なのでいろいろな環境で 使えます(ました)。 これをemacsから使うと最高に便利なんです。
ただ、非常にマイナー故に新しい環境を構築するたびにどうやったか悩むので 自分向け備忘録のつもりでまとめました。
以下を用います。
- KazuhiroさんのLookup 1.4+media (ダウンロードしてください。)
- 同様にeblook 1.6.1+media (ダウンロードしてください。)
- EPWING辞書 (中古などを探してください。)
Kazuhiroさんの2つのソフトは、なんと2022年にアップデートが実施されて いました。ありがたや……。
lookup.el
- ダウンロードした lookup を展開し、configure, make します。
$ unar lookup-1.4+media-20220424.tar.gz
$ cd lookup-1.4+media-20220424
$ ./configure
$ make
lisp フォルダを自分の emacs の load-path に置きます。
自分の emacs に応じて
/usr/share/emacs/27.1/etc/lookup
という フォルダを作り、そこにlookup-logo.png
をコピーします。 (スプラッシュスクリーンだけの問題なので面倒だったら省略可です。)
eblook
libeb16-dev
とlibz-dev
が必要なのでインストールします。- ダウンロードした eblook を展開し、configure, make install します。
$ sudo apt install libeb16-dev libz-dev
$ unar eblook-1.6.1+media-20220426.tar.gz
$ cd eblook-1.6.1+media-20220426
$ ./configure
$ make install
init.el
emacs の初期設定スクリプトに EPWING 辞書を指定します。こんな感じです。
(setq lookup-search-agents '((ndeb "/usr/local/share/dict/tougou/tougou08")))
完成
[meta] + [x] + lookup で起動します。検索してみるとこんな感じに画像なども いい感じに表示される便利なオフライン辞書になりました。