System Control Lab

Communication and Control Laboratory

 

制御工学とはどのようなものか

制御工学と聞いて、すぐに内容を思い浮かべられる人は多くは無いようです。ここでは、研究室に所属した学生の視点から制御工学のイメージをつかんでいただこうと思います。
若干正確ではない表現もあるかもしれません。

「身の回りには、制御がいっぱい」 2003年度 Aさん

  皆さんは「制御」と聞いて何を思い浮かべるだろうか?
  普段何気なく生活しているうえで、実は「制御」はいろいろなところで活躍している。皆さんが電卓に「1+1=」と入力すれば、電卓は2という答えを返してくれる。「そんなことが制御なの?」と思われるかもしれませんが、これも立派な制御なのです。電卓の中では計算をしてくれる回路が入っていて「1+1=」という入力をもらうと、その回路を通って適切な答えを表示してくれます。
 例えば普段皆さんが何気なく使っているテレビやエアコンはどうやって動いているのでしょう。スイッチを入れればちゃんとテレビが付いてくれますし、エアコンは快適な風を送り出してくれます。これが、もしちゃんとした制御ができていなかったらどうでしょう。希望するチャンネルを押しているにもかかわらず、別のチャンネルが表示され、好きなテレビ番組を見ることができなかったら困りますよね。そればかりではなく、コンセントにプラグを挿しているのに、電力が入って来なかったら困るし、逆に大電力が投入されても困ります。このように機械や電気などを適切に人間の望むモノにしてくれているのは、まさに制御なわけです。制御は私たち人間と機械の架け橋の役割を担っているものなのです。

 これまでは、ワットの遠心調速器に代表されるように、機械をメカニズム的に制御することが行われてきました。その為、制御は職人や技師に任されていました。人々は彼らの絶妙なチューニングによって、適切な制御を手に入れてきました。しかし、そのような人たちにいつまでも頼るわけにもいかなくなってきています。そのため、そのメカニズムを数式として表し、微分方程式をラプラス変換して表した伝達関数で構成した制御系を解析する方法がとられてきました。
更に、カルマンによって提唱された制御対象をモデルと置き換え、状態方程式の形として制御系を記述する方法によって、数値解析することによって制御する方法が現在では色濃くなってきています。

 

 

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