環境の世紀といわれる21世紀、未来の地球を創造するエンジニアへ

3. カリキュラム

学びのポイント

 環境工学科では、人と自然との共生、循環型社会の構築を目指して、生活環境、地域環境、自然環境における有機的なつながりを理解し、環境の保全、修復及び資源循環をリードする人材を育成します。
「環境技術者」を養成するために、学びのポイントとして次の3点を掲げています。

✔ 体験重視型の授業で環境問題を追究

 体験から得た気付きを研究題材にして学びを深められるよう、体験重視型の授業を多く取り入れ、「環境の科学」を基礎に、社会・地球・健康の問題解決に必要な専門知識を修得します。


写真 工大裏の淀川河川敷に広がるワンド(湾処)と呼ばれる地形での植生調査実習風景

グリーンテクノロジーで次世代型循環社会の実現をめざす

 化石燃料に依存した現代社会には限界があります。環境共生型社会を造るために、自然エネルギー、バイオ燃料、生物多様性保全、都市緑化、植物工場などの新技術を学びます。


写真 植物工場の様子(生命環境学研究室提供)

✔ 環境技術者に求められる広範な知識と技術を習得する
 環境技術者には、資源リサイクル、水処理技術、住環境設備など基盤的な知識・技術に加え、CO2排出低減、省エネルギー、自然生態系の保全など、広い視野と見識が求められています。


写真 環境工学実験・演習での環境施設見学の様子(左;大阪ガス(株) 右;大阪広域水道事業団庭窪浄水場)

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4. カリキュラム構成

四年間の流れ

環境工学の領域「環境・バイオ・エネルギー」の全体像をつかみながら、工学に必要不可欠な物理・化学・生物を学びます。環境工学が複合技術であることの認識を深めます。
環境工学入門a・b 基礎ゼミナール 環境統計解析 環境計画 新エネルギー技術 自然生態系修復

環境衛生、バイオ技術、物質・エネルギー収支にかかわる演習・実験を通年で実施します。低年次に実物に触れることで公害防止管理技術者などの資格試験の勉強にも有利になります。
環境マーケティング 大気環境学 CAD製図・演習 上下水工学 環境工学演習 Ia・Ib 環境分析
環境システム工学 廃棄物工学

技術者として社会に出るための準備として、施設設計、設備管理の演習、学外での実地学習を行います。制度や実技術に関する講義科目から、社会との関わりをとらえます。
環境工学演習IIa・IIb 環境施設設計 水環境学 環境バイオテクノロジー グリーンテクノロジー
空気調和制御・演習 環境・エネルギー施設管理演習 研究基礎演習

配属先の研究分野ごとに、新規の課題を解決すること(卒業研究)を通して、「学ぶ」から「切り拓く」へシフトアップします。大学院へ進学すると「後輩を指導する」立場となり、より責任意識が芽生えます。
エネルギー有効利用技術 卒業研究 
       

主要講義科目

環境工学入門a・b(基幹科目)

 「環境工学入門a」では社会科学的観点から環境分野の全体像を学び、「入門b」では環境技術者としてもつべき理化学的素養を身につけます。「入門a」を習得すれば、マスコミで報道される環境に関わる事象について理解し、議論に参加できるようになります。「入門b」では、物質・エネルギー収支、計測と化学反応を取り扱います。環境工学の専門課程を学ぶにあたって、最低不可欠な知識・スキルを身につけるための科目です。

基礎ゼミナール(基幹科目)

 大学の授業に対応できるように、少人数のゼミ形式による導入教育を行います。各教員によって用意された課題を通じて環境工学科での学習に必要とされる様々な基礎的素養を養うとともに、教員と学生が密に接することの出来るコミュニケーションの場を提供することが、本セミナーの最大のねらいです。

環境統計解析(環境解析系)

 環境問題を調査しその現状を把握し対策を考えるには、まずは様々な観測・実験・調査を通じてデータを集め、得られたデータから現象の全体像を推論することが必要となります。統計学はそのために必要不可欠なツールです。この講義では、統計学の基礎的な概念を理解することに主眼を置き、極力実例を取り上げながら、「正しい統計学の使い方」のマスターを目指します。

環境計画(環境共生系)

 国および地方自治体の環境基本計画を中心として、各種の環境計画の内容と役割を理解し、環境計画策定の基本的考え方を習得します。水辺環境・公園緑地・エネルギー・廃棄物に関連した各種計画の概要、環境容量の考え方、地理情報システム(GIS)の活用方法などについて講義します。

新エネルギー技術(環境共生系)

 風力、太陽光などの自然エネルギーに加えて、燃料電池発電、水素エネルギー、バイオエネルギーなど、原子力発電も含めて、環境と調和した発電とエネルギー貯蔵技術の作動原理、効率、運転などを具体的に学びます。

自然生態系修復(環境共生系)

 自然生態系の仕組みについて正しく理解し、その保全、修復、創造に関する専門的知識を有した人材が、社会、行政から強く求められています。自然生態系における物質循環の仕組みと、その駆動力となる生物のつながり、多様性についての基礎知識、そして、自然生態系修復に関わる法制度と応用技術について学びます。

環境マーケティング(環境共生系)

 マーケティングに関する基礎的項目と最近の問題を取り上げ、マーケティング活動と環境問題との関係について、その基本的な考え方を理解します。また、実際の企業で行われているこれら活動についても紹介をし、応用の仕方について学びます。

大気環境学(環境解析系)

 都市域に人口が集中して生活をするようになるにつれ、都市の高温化(ヒートアイランド現象)やPM2.5問題といった大気汚染とその越境などが問題となっています。この講義では気象学をベースに大気・生物圏の環境を物理的に理解するための基礎を養います。また、都市型豪雨と防災といった、身近で気になる気象のトピックについても随時取り入れていきます。

CAD製図・演習(基幹科目)

 製図の基礎的知識の習得、ならびに2年次以降の専門科目に関する準備および実社会において技術者としての必要な読図、作図等に関する基礎的事項を習得します。さらに、現在の情報化社会に対応するため、CADソフトを用いての2D(平面)、3D(立体)図面を作図することにより、CADの基本操作も習得します。

上下水工学(環境技術系)

 水資源を有効に活用するとともに、豊かな水環境を保全し、私たちの健康と環境を支える「上下水道システム」。その構築と運用には、水源、水質、水処理、都市計画、防災など、幅広い知識と技術が求められます。上下水工学では、水の制御に欠かせないこれら都市システムの合理的な計画・設計手法とそこに用いられる様々な物理化学・生物プロセスを学びます。

環境工学演習Ia・Ib(基幹科目)

 環境工学を理解する上で基礎となる内容について、主に実験を通して理解を深めるとともに技術を身に付けます。水環境計測、環境微生物の観察、水質浄化、省エネルギー(ヒートポンプ)、環境効率などのテーマに取り組みます。4~5人のグループで意見を出し合いながら理解を深めます。

環境システム工学(環境解析系)

 環境工学が取り扱う様々な現象を数理システムとしてモデル化し、その挙動の解析と最適化を行うための技術を学びます。物質やエネルギーの収支に基づいて移流拡散や熱輸送に関する微分方程式を立て、コンピュータを用いてその解を求める手法を講義します。授業全体を通して、環境制御のためのシステムを設計・運用するための必須技術を身につけます。

環境分析(環境解析系)

 環境分析について、水質の環境基準項目を中心にそれぞれの水質項目の意味や分析する意義を理解すると共に、簡単な水質測定方法から高度な機器分析法まで具体的な分析方法についての基礎知識を学びます。

廃棄物工学(環境技術系)

 衛生的な廃棄物処理は、焼却・埋立です。公害を出すことなく、エネルギーを回収しつつ焼却するには、廃棄物の組成把握、燃焼排ガスと発生熱量の予測、排ガスの無害化処理、焼却灰の安定化など、実際的な技術が凝縮しています。埋立では、微生物的反応で、緩やかに安定させます。さらに、廃棄物処理とリサイクルは、法や社会制度と密接に関わっているので、その概要を講義します。

環境工学演習IIa・IIb(基幹科目)

 少人数のグループを編成し、コンピュータを駆使した数値解析や地理情報の取り扱い(GIS)、さらにはグループ討議、プレゼンテーションなどの演習を行います。環境・リサイクル事業の企画/調査/立案、CO2排出量の算定と削減効果の予測、地球規模での環境変動などをテーマとしてとりあげ、環境工学技術者として必要な素養を身につけます。

環境施設設計(環境技術系)

 上水、下水、廃棄物等、衛生工学の実務的技能の基礎となる内容です。授業は基本的に演習形式で行い、実施設の基本設計を題材として、施設の規模決定および概略図作成等を行います。

水環境学(環境解析系)

 流域における水循環という視点を持ちながら、河川、湖沼、海域、地下水というそれぞれの水環境の特徴と現状の理解を深め、水質調査の方法とともに、現在の水質汚濁問題を解決していくために必要な知識を学びます。

環境バイオテクノロジー(環境共生系)

 生物は、同化、代謝、呼吸などの様々な生命活動を通して、環境を改変し、資源を創出する能力を持ちます。このような生命活動を最大限に活かし、環境浄化、資源の再利用、エネルギー創出に役立てようとする学問が環境バイオテクノロジーです。現代社会の基盤としてすでに実用化されている技術(たとえば、活性汚泥)から、近い将来に実現が期待されている技術(たとえば、微細藻類のバイオ燃料)まで、豊富な事例をもとに学びます。

グリーンテクノロジー(環境共生系)

 我が国の社会構造の変化に伴い、環境施設の管理技術や再生可能エネルギー技術開発が、重要視される時代となっています。これらの施設管理を行う技術者となる素養を身につけます。環境・エネルギー施設の運転管理を体験しながらシステム構成を理解するとともに、職業に対する具体的なイメージを涵養します。授業は講義と演習から構成され、実務経験豊富な技術者が講師を担当します。

研究基礎演習(基幹科目)

 卒業研究への導入科目であり、環境工学の応用的内容に踏み込んだ研究に関する基礎的な知識と方法を身に付けます。

エネルギー有効利用技術(環境技術系)

 エンタルピーの最大化を図るための様々なエネルギーの有効利用技術について修得する。特に自然エネルギーの活用、電気エネルギーへの変換技術、蓄電技術に焦点を当て、、これらを活用したエネルギーの有効利用技術について理解を深める。また分散エネルギー・ユビキタスエネルギーの概念を基に、環境に適した私たちの身近なエネルギーシステムの構築について考える力を養う。

卒業研究

 研究活動通じて専門知識を深化させるとともに、様々な角度からの洞察力、問題解決に向けた柔軟な思考力、将来にわたって継続的かつ自主的に学習する姿勢を身につけます。


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