SPECIAL DIALOGUE

前向きな姿勢の原動力となる知的好奇心は大学時代に培われたと感じています。

SDGsなどの社会課題への関心が高まっているなか、使命感を持って働けるかが重要になっています。

自分の好きなことを深く学びながら、専門職業人としての素養を磨く。そうして身に付けた自らの強みを発揮しながら社会で活躍する卒業生が、本学にはたくさんいます。大和ハウス工業株式会社で入社12年目となる奥田裕也さんも、工学部建築学科で培った力を土台として、現在は賃貸マンションを中心とした施工管理業務で活躍中です。ここでは、大和ハウス工業株式会社の人事担当 三小田和宏さんとの対談で、本学在学中の学びを振り返りながら、今後の社会人に求められる力などを語ってもらいました。

建学の精神が根ざした環境で
育んだ職業意識

私は大学時代、建築学科で学ぶなかで自分にはマネジメントに適性があると感じ、施工管理職を志望しました。大和ハウス工業に就職したのは、事業活動が多岐にわたる会社だと活躍の幅が広がると考えたからです。
大阪工業大学から大和ハウス工業に入社する人は毎年多いけれど、皆、奥田さんのように職業意識が高いですね。自分の強みとなる何かしらのコンテンツを持っている人が多い印象があります。
「現場で活躍できる専門職業人を育成する」という建学の精神が根付いているからだと思います。
人事担当者の私としては、大阪工業大学は就職課のサポートが手厚いと感じますね。就職活動中の学生さん一人ひとりを気にかけているということが、とてもよく伝わってくるものですから。
先生や就職課の手厚いサポートは、本学の特長だと思います。でも、厳しいところもあって、例えば図面製作の課題は、少しでも提出が遅れると受け取ってもらえないので、毎回必死でした。
納期遵守の意識が培えそうですね。奥田さんは学生時代の学びで、今の仕事に生かされていると感じるものはありますか?
「構造物がどのようにできあがるのかや職人さんの作業をイメージできるので、現場レベルの話ができることは打ち合わせや説明時に役立っています。仕事と学問は異なりますが、それでもふとしたときに「学んだことが生きているな」と感じることが多いですね。

知的好奇心に基づいて、
何を学ぶかを自分で決める

最近の採用活動を通して感じるのは、SDGsの概念が社会に浸透して、社会課題に対する意識が学生の間でも高まっているなということ。使命感を持てる仕事をしたいと思う人が増えてきていると感じます。
確かに後輩にも、自分の意思を持って仕事にのぞんでいる人が増えていますね。そういう前向きな姿勢は成長に欠かせません。私も大和ハウス工業に入社したての頃は、吸収しようという意識が強かったですね。そういう知的好奇心は、興味のある分野を自由に学べた本学で培われたと思います。
高校と違って大学は、履修する講義や参加する課外活動などを自分で選択できるから、「自分で物事を決める」という習慣を付けておけば、社会に出たあとにも生かせると思います。
本学はPBLや課外活動が豊富なので、たくさんある選択肢から自分で選んで挑戦するという経験がしやすい大学だと思いますね。また、学科間交流が活発で、文系の知的財産学部が開設してから多様性も増し、異なる価値観に触れる機会も多くあります。その環境で培った適応力も、例えば不測の事態に対応する際など、今の仕事に役立っていますね。
社会の変化やお客様のニーズにスピーディーに応えるためにも、柔軟な適応力は社会人に必要な素養ですね。特にコロナ禍で世の中の先行きが不透明な今は、変化を予測したり、未来を創造する力も求められると思います。

大学での4年間では
積極的に社会と関わってほしい

大阪工業大学の後輩や、大阪工業大学に入ろうと考えている高校生に、奥田さんからアドバイスはありますか?
学生のうちに、社会と関わる経験をたくさんしてほしいですね。産学連携のPBLやインターンシップにも積極的に挑戦してほしいと思います。三小田さんは、学生にどんなことを伝えたいですか?
4年間で、自分の得意なコンテンツを見つけてほしいと伝えたいですね。それが社会に出てからの自分の強みになりますから。あとは、自分の将来の可能性を広げるために、たくさんの人と出会ってほしい。
私も何度か転勤を経験して、初めての場所で一から挑戦することで人は成長できるんだなと感じました。今後は大規模商業施設の施工や、人材育成にもチャレンジしたいと考えています。本学のOBとして、これからもがんばっていきたいです。