MediaPipeとpython言語を用いて
独自の指文字システムを制作

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父親が情報系の仕事に就いていて、昔からパソコンに興味があったので本学科を志望しました。高校までプログラムを触ったことはなく最初は難しいと感じましたが、先生が基礎から丁寧に教えてくださりC言語やJavaを駆使していろいろなものをプログラミングできるようになっていきました。そして3年次にはATMのシステム制作に挑戦。サーバ側とクライアント側のプログラムを2つ作り、「パスワードを暗号化させて送る機能」、「入金の計算を自動的に行う機能」などを設計しました。特にハッシュ値(※)の扱いが難しく、何度も文献を調べたり、先生や友達にアドバイスをもらったりしながら進め、完成したときは感動しました。このような学部の学びは日常生活でも生かせるのが面白いです。例えば、自分のパソコンでもコマンドプロンプトを用いてパス登録し、使いやすくカスタマイズしています。

さらに上級生とチームを組み「学生ビジネスプランコンテスト」に参加。AI活用などによるオンライン授業の課題解決を提案し全国160を超える応募の中から努力賞を受賞しました。チームで作業を行う力や専門的な内容を分かりやすく説明する能力が高まりました。

研究では、独自の指文字システムの制作に取り組みました。現在の手話は覚えにくいという課題を出発点に、手話を覚えずに使える新しい指文字システムを目指しました。オープンソースのMediaPipeとpython言語を用いてプログラムを組み、Webカメラで手指の認識を行って、例えば「左手と右手が人差し指1本ずつ」なら「あ」という文字を出力させるシステムをつくっています。指の写真を何千枚も撮影し、MediaPipeで座標を取りながら、認識の成功率を上げていきました。技術を駆使して社会の課題を解決したいとの思いが内定にもつながったと感じます。これからは学んだ知識や技術を生かし、お客様の課題を解決したり、ニーズを満たすシステムを構築したりできるSEに成長していきます。

※入力データからハッシュ関数という計算手順により求められた値で、入力データに対し見かけ上は適当な値が返されるが、同じ入力データに対しては必ず同じ値が返される。ハッシュ値から入力データを割り出すことは技術的に非常に困難であることから、セキュリティ対策として活用されている。