学生フォーミュラプロジェクトと学業、研究で
「エンジニア根性」を培えた
高校時代からトヨタ自動車で「スープラ」のようなスポーツカーやスーパーカーをつくることが夢でした。そこで入学後は「学生フォーミュラプロジェクト」に参加し、ステアリングシステムとサスペンションの設計や製造を行いました。そのなかで印象に残っているのは、文献を調べたり先生に相談するなどして、ステアリングシステムを限界まで軽量化したことです。ここで課題解決のプロセスを実践的に学べました。また、仲間と徹夜で塗装を仕上げてのぞんだ2年次の大会で、デザイン審査で全国4位に選ばれたことも一生の思い出です。
授業では、ミニバイクのエンジンを一から製作する「エンジニアリングプラクティス」が印象的です。大手自動車会社出身の先生の指導のもと、旋盤やフライス盤などの工作機械を使用して空冷式エンジンをつくり、テスト走行を行いました。改善を加えながら何度もテストを行うなかで、PDCAサイクルを体で学びました。
研究室では、溶接を専門とする研究室が全国でも稀少なこと、そして、「本気で夢を叶えたいなら、俺の研究室に来い!」という担当教員の言葉もあり、接合工学研究室に入室。剥離方向とせん断方向の強度を両立させる溶接を研究しました。大学院でも同研究室で、企業と共同で溶接不良のメカニズム解明と不良抑制の提案を行いました。
在学中はフォーミュラと学業の両立、研究など、多忙な日々でしたが、そのなかでエンジニアに必須の「根性」を養えたと感じています。夢の入り口に立てた今後も、その根性を発揮し、車好きな人を増やせるようなスーパーカーをつくりたいと思います。