学科紹介:生命工学科 教員LETTER

有機・バイオエレクトロニクス  〜生命工学科の学生諸君へ〜

生命工学科 教授 宇戸 禎仁 Sadahito UTO

「生命工学」を辞書で引いてもなかなか出てきませんよね.それは比較的新しい名称なので一般的な定義付けが確立していないからかもしれません.そこで「生命」と「工学」を別々に『広辞苑』で引くとそれぞれ「生物が生物として存在する本源」と「基礎科学を工業生産に応用して生産力を向上させるための応用科学技術の総称.」とあります.そうすると「生物が生物として存在する本源を工業生産に応用する学問」なのかという気もしますが,これも抽象的でいろいろな解釈が出来そうですね.実は意外に幅広い学問分野なのかもしれません.実際に大阪工業大学の生命工学科にはいろいろな研究室があり,いろいろな「生命工学」をみることが出来ます.
 私の研究室は「有機エレクトロニクス」「バイオエレクトロニクス」という分野の研究を行っています.有機,生物材料をエレクトロニクス(電子工学)に利用する研究分野です.生物はその体内で有機物を巧みに利用して,「考える」「見る」「動く」などの複雑な生命活動を行ったり植物の光合成などの優れた機能性を発揮したりしています.今のところ電子工学分野では金属や半導体などの無機材料が主役を担っていますが,有機・生体材料を利用した電子デバイスがこれからどんどん開発されていくことでしょう.すでに今でも,液晶,導電性高分子,有機ELなどは応用が進んでいますよね.10年後には生命由来のしなやかなケータイ端末が普及しているかもしれませんよ.そんな夢を抱きつつ研究を行っています.


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