学科紹介:生命工学科 教員LETTER

炎症と再生

生命工学科 教授 松村 潔 Kiyoshi MATSUMURA

日本炎症・再生医学会(6月2日・3日、京都国際会館)に参加しました。炎症と再生はまったく別の現象のように感じられますが、両者は密接に関係しているのです。たとえば、脊髄損傷による神経のダメージには、炎症に由来する分子が深く関わっていることがわかってきました。近年、再生医療に注目が集まっています。再生医療の進展のためには、炎症について理解し、それを適切に制御することが欠かせないのです。本学会では炎症と再生の最先端を走る二人の研究者の特別講演がありました。審教授(阪大)は炎症の分子機構について、山中教授(京大)がiPS細胞研究の歴史と今後について講演されました。この二人にはノーベル賞が期待されています。

それに先立つ、5月21日、日本生化学会近畿支部例会が関西医大で開催されました。参加人数は180人で、51の発表と、モーニングレクチャー、特別講演、シンポジウムが行われました。生命工学科からは芦高、藤里、宇戸、川原、松村の5研究室が参加し、発表を行いました。学会の規模は大きくありませんが、充実した一日でした。このような地方会では、日頃接する機会の少ない異なる領域の研究に触れ、その研究者と知り合いになることができます。また、京大の成宮教授が特別講演で紹介された次の言葉が心に残りました。
Today is the first day of the rest of your life.
これは、成宮教授が学生のころ、研究で競争に負けたとき、恩師の早石修先生(京大名誉教授)が黒板に書かれたものだそうです。“さあ、またこれから頑張ろう”という気にさせられる言葉です。

炎症再生医学会

炎症再生医学会

生化学会近畿支部例会

生化学会近畿支部例会


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