学科紹介:生命工学科 教員LETTER

微生物と酵素の研究をしています。

生命工学科 准教授 大森 勇門 Taketo OHMORI

明けましておめでとうございます。
あっという間に2012年も終わり、2013年が始まりました。
ご挨拶が遅くなりましたが、2012年4月から生命工学科の教員になりました、大森勇門(オオモリ タケト)です。食品微生物学研究室という名称の研究室を新たに立ち上げ、東学舎2号館の4Fにある部屋で研究を進めています。
食品、微生物と聞いて連想するのは、やはり発酵食品でしょう。もちろん私の研究室のテーマの一つとして、発酵食品中の有用成分の分析と、それを合成する微生物の研究があります。コウジカビや乳酸菌を対象に、ある有用成分を高生産するような菌株を探したり、合成に関与する酵素の機能解析を進め、将来的にはそれらの微生物や酵素を使って、人々の健康増進に貢献できるような食品や医薬品が作れたらいいなあ、と考えています。1、2年生を対象にした学生実験では、酵母の培養をしたり、ヨーグルトから乳酸菌を単離したりしています。
また他にも、高温(50-100ºC)環境下や酸・アルカリ性環境下といった極限環境で生育する微生物の研究も行いたいと考えています。例えば、高温で生育できる微生物の持つ酵素は、熱に対する安定性が高いため、なかなか壊れづらいという性質をもっています。安定性の高い酵素は取り扱いが簡単なので、研究しやすく、また応用面(食品工業、医薬品の製造、その他諸々)においても利用しやすいという利点があります。有用成分や医薬品の開発に応用できるような酵素や、食品分析や臨床検査に利用できるような酵素を見つけたり、耐熱性酵素の解析結果をもとに、遺伝子工学を駆使して熱安定性の高い人工酵素を作り出したりすることで、社会に貢献していきたいと思っています。
今年4月に研究室はスタートしましたが、当初は広い部屋に冷蔵庫の機械音だけが響く、寂しいくらいに静かな部屋でした。ですが、10月から生命工学科の3年生16人が配属され、徐々にではありますが活気のある部屋になりつつあります。現在3年生は微生物を扱うための基礎実験をしたり、酵素の研究をする為の基礎的な事柄を勉強をしたりしていますが、来年4月からは上に書いたような研究テーマを割り振り、本格的に研究をスタートさせます。
来年以降に研究室配属される現1,2年生、それから今受験勉強している高校生のみなさん、一緒に微生物と酵素の研究をしてみませんか?微生物や酵素に興味があれば、いつでも東学舎2号館4Fの部屋に来て下さい。

一番上の写真は焼酎、日本酒、泡盛の製造に利用される3種のコウジカビ、二番目が学生実験でヨーグルトから単離した乳酸菌、三番目は北海道のボッケ、高温(80~100ºC)の泥が噴出している場所です。こんなに熱い所でも微生物は生きられるのです。

一番上の写真は焼酎、日本酒、泡盛の製造に利用される3種のコウジカビ、二番目が学生実験でヨーグルトから単離した乳酸菌、三番目は北海道のボッケ、高温(80~100ºC)の泥が噴出している場所です。こんなに熱い所でも微生物は生きられるのです。


このページの先頭へ


【大宮キャンパス】〒535-8585 大阪市旭区大宮5丁目16-1 工学部事務室:06-6954-4418
Copyright © Osaka Institute of Technology, 2008 All rights reserved.