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タイ・タマサート大学シリントーン国際工学部(SIIT)と国際PBLプログラムを実施しました

2022.09.07

  • 集合写真 集合写真
  • OIT学生の発表の様子 OIT学生の発表の様子
  • 教員講評の様子 教員講評の様子

 情報科学部はオンラインでタイ・タマサート大学シリントーン国際工学部(SIIT)と国際PBLプログラムを実施し、9月4日に最終発表会を開催しました。この取り組みは2014年から実施しており、今年で8回目(2020年度はコロナ禍で中止)となります。
 
 今回も昨年同様、シミュレートされたロボットの制御と画像処理を統合し、次のような条件をクリアするプログラムの作成に取り組みました。
 
・オンラインシミュレータ上の仮想空間でロボットを自動制御し、仮想空間内に設けた複数のチェックポイントを訪問させる
・各チェックポイントではウェブカメラでとらえた体の動きや顔の表情をもとに処理が行われるインタラクティブなゲームを行う
 
 オンライン交流プログラムの実施期間は、7/20~9/4までとし、コミュニケーションを深め、基本スキルを向上させることを目的とした事前学習を含めると1カ月以上と長めに設定しました。
 また、交流プログラムの開始前(6/29~7/19)には情報科学部の参加者だけで英会話や要素技術に関する学習を実施し、予備知識を習得しました。
7/20には両校の参加者全員がオンライン上に会してキックオフイベントを開催しました。その後、両校揃っての事前学習を8/26まで実施しました。
 事前学習期間では、担当教員が用意したoViceやSlack、GitHubといったオンラインツールなどを駆使してプログラミング学習を進めると共に、文化交流課題として設定した両国のおすすめの食べ物をお互いに作って紹介する動画の作成に取り組みました。本学の学生側はカオニャオマムアンやパットガパオ、ガイヤーン、グリーンカレー、カオマンガイなど、 SIIT学生側は牛丼やおにぎり、焼きそば、とんかつ、餃子、みそ汁、お好み焼きなどをそれぞれの国内で購入した材料を使って調理し、お互いの国の料理を紹介しました。紹介した料理はこれからもお互いで作れるため、この交流は友好を深めるものとなったようでした。
 
 本番期間(8/27~9/4)には、事前学習で深めた親睦と修得したスキルでテーマ課題に取り組み、その成果を元にポスターと動画を作成しました。初日には、SIITのディレクターであるDr. Pruettha Nanakorn 教授や本学の情報科学部学部長・塚本勝俊教授による挨拶を含めたオープニングセレモニーと最終日には、PBLの成果のお披露目となるFinal Competitionと表彰式、講評を含めたクロージングセレモニーも行われました。
 
 Final Competitionは2部形式で、第1部ではoVice上に配置したPBLの成果動画やポスターを自由に見て回るポスターセッション、第2部では各グループが自分たちの成果を発表する7分の口頭プレゼンテーションを行いました。ミニゲームでは事前学習で習得した認識技術を応用して、指の本数で回答するクイズや画面上で指定通りに指や顔を動かすゲーム,じゃんけんゲームなど技術とアイデアを凝らした楽しいゲームが数多く発表されました。また、自分たちでオリジナルのマップを作成したり、ユーザの指の向きでシミュレータ上のロボットを誘導したり、事前学習にはなかった内容に挑戦しているチームも散見され、非常に高いレベルの成果物にゲストの教員や学生を含めた参加者は大いに盛り上がりました。Final Competition終了後には、参加者による投票で順位を決定しました。上位のチームには後日表彰状などを送るほか、参加者全員に修了証を授与する予定です。
 
 2度目のオンライン開催となりましたが、アンケートの結果、「国際PBLを楽しむことができたか」という問いについて両大学ともに78%前後の回答者から「強くそう思う」または「そう思う」という回答が得られました。また、「このプロジェクトで最も価値のあることは何か」という問いでは「異なる国の人たちとの共同開発の難しさを知った」や「チームでのコミュニケーションの大切さを学んだ」など本プロジェクトの難しさの窺える回答も散見されましたが、「お互いの国に(より一層)興味を持ったか」「海外研究支援などに参加してお互いの大学を訪問してみたいか」などの問いには非常に多くの賛同が得られており、難しくも楽しめたことも窺えました。早く対面でのPBLが実現できることが切望されますが、オンラインであっても、両大学の参加学生は非常に充実した国際交流の機会を得ることができました。
 
 なお、この活動は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の2022 年度国際青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプログラム)の支援を受けて実施しています。

<参加学生内訳>
情報科学部学生25人、SIIT学部生27人
<サポート大学院生>
情報科学研究科7人
<指導教員>
・情報知能学科
神納貴生 講師、小谷直樹 講師
・情報システム学科
井垣宏 教授、鎌倉快之 准教授、地嵜 頌子 講師
・情報メディア学科
平山亮 教授、宮脇健三郎 准教授、村木祐太 講師
・ネットワークデザイン学科
杉川智 講師
<SIIT教員>
Dr. Waree Kongprawechnon、Dr. Toshiaki Kondo、Dr. Seksan Laitrakun、Dr. Somrudee Deepaisarn