オーガナイズドセッション

6/23(土)

OS-A:AR・VR・Remote Surgical・3D Rapid Prototypingを利用したデザインからの医療への新しいアプローチ:次世代の診断・治療への利用

■オーガナイザー:
國本 桂史(名古屋市立大学大学院 芸術工学研究科・医学研究科 教授)
■パネリスト:(予定)
  • 宇山 一朗(藤田保健衛生大学大学院 医学研究科 教授)
  • 谷口 直嗣(HoloEyes 株式会社 CEO)
  • 岡田 淳志(名古屋市立大学大学院 医学研究科 准教授)
  • 協賛:日本デザイン学会・バイオメディカルデザイン研究部会
  • 協力:名古屋市立大学病院、名古屋市立大学大学院 医学研究科
■概要:

最近まで、医療・ヘルスケア分野とデザインは、限られた医療資器材のみでの関係を持ち、「医工連携」の対象としてきた。しかし医療やヘルスケアの現場での状況や医療技術を支える工学技術、バイオ科学技術などが大きく進化して、その関係はより深く高度なレベルになりつつある。たとえば近年顕著な進歩をとげているAR技術・VR技術・Remote Surgical技術・3D Rapid Prototyping技術などもその一つである。これから医療に関わるデザインも、いままでにない方法論により、医療行為の新しい分野への対応や、医療行為の拡大に対応するために、デバイスやツールに限らず周辺技術や概念を取り込んで統合的なメディカルデザインへ変わることが望まれる。まさに「医工統合」として、人間と医療とデザインの新しい関係に取り組む時期が来ていると考えられる。
本オーガナイズドセッションでは、医療・ヘルスケア現場での新しい対応、医療技術、医療デザインの研究・開発の新しい事例や、先駆的AR技術・VR技術そしてそれらを応用した医療の新しい事例などの報告をすると共に、これからの医療・ヘルスケア分野でのデザインの在り方、そして臨床医療領域での応用などについて議論する。

OS-B:タイムアクシスデザイン(TaD)維新は新たな地平を拓くか?

■オーガナイザー:
松岡由幸(慶應義塾大学)
■パネリスト:
  • 松岡 由幸(慶應義塾大学、デザイン理論・方法論部会)
  • 水津 功(愛知県立芸術大学、環境デザイン部会)
  • 岡本 誠(はこだて未来大学、情報デザイン研究部会)
■概要:

タイムアクシスデザイン(TaD)は、文字通り、時間軸をデザインすることであり、デザインの理論・方法論を目指したものであると同時に、思想でもある。それは、「たおやかさ」「極めるマインド」「おもてなしの心」など、日本人の精神的遺産を活かしながら、これまでもデザイナーによりさまざまになされてきた。しかしながら、その方法論は明示的でなく、デザイン学としての知には至っていないといえる。
そこで、本セッションでは、デザイン理論・方法論部会、情報デザイン研究部会、環境デザイン部会からパネリストが参画し、分野横断的な視点から議論を行う。その論点は、たとえば、デザイン理論・方法論においてはサービスデザインをまじえて使えば使うほど価値が増大する価値成長デザイン、情報デザインでは参加型デザインやUXデザイン、環境デザインでは景観デザインや公園デザインなどの視点から、それぞれTaDの事例紹介や状況、共通の課題や方法論などについて議論し、今後のTaDの在り方について論考する。

6/24(日)

OS-C:“デザイン”の時代 ― QOL+(プラス)を考える

■オーガナイザー:
赤井 愛(大阪工業大学)/朽木 順綱(大阪工業大学)
■パネリスト
  • 金馬 明里(株式会社ワコール)
  • 大田 馨子(パナソニック株式会社)
  • 座馬 耕一郎(長野県看護大学)
  • 富田 直秀(京都大学)
■概要

Quality of Life(QOL )は生命や生活の質を表す言葉として広く知られていますが、1960年代には主に社会学や経済学の文脈で用いられ、1980年代になると医療技術が高度化する中で、難治疾患や慢性疾患などの患者の、人生・生活の質を尊重する考え方、また近年では高齢化社会における介護・社会福祉の観点から、その向上が目指されるようになりました。そして今、時代が直面する社会的な課題と、個々人の「より良い、より幸福な状態」がますます多様な観点や立場から模索される中で、QOLという言葉そのものが持つ意味や使われ方が、いまいちど整理され、問い直されるべき時が来ていると言えます。“デザイン”と呼ばれる行為の多くが「より良い、より幸福な状態」を志向する活動であるとするならば、本学会においてQOLについて積極的に議論することは、この時代、そしてこれからの時代の“デザイン”の在りようを探るひとつの道筋を示し得るのではないでしょうか。
そこでこのセッションでは、QOLという概念をより広い観点から捉え直す試みとして「QOL+(プラス)」として再定義します。QOLを「人間の“姿”から見る」「“社会”から見る」「“霊長類”から見る」そしてそもそも「“見る/みる”とはどういうことなのか」という4つの視点から紐解き、我々が人生や生活の質とその向上をどのように捉え、何を“デザイン”し得るのか、未来に向けた試行を進める端緒を開きたいと考えます。

OS-D:サービスデザイン/ソーシャルデザインの深耕と展開

■オーガナイザー:
山岡 俊樹(京都女子大学)
■パネリスト
  • 山岡 俊樹:(京都女子大学)
  • 荒木 麻耶:(京都女子大学)
  • 坂口 和敏:(富士通デザイン株式会社)
  • 井登 友一:(株式会社インフォバーン)
  • 鈴木 美和子:(大阪市立大学)
  • 今井 秀之:(ライオン)
  • 安井 鯨太:(株式会社ジャストシステム)
■概要

デザインの役割が高まり、サービスデザインとソーシャルデザインの枠組みが育ってきている。両者のデザインする対象はモノやカタチだけではなく、意味や価値を生み出す不可視のシステムでもある。前者はサービス、後者は社会というシステムである。両者の今後の発展を考えると補完関係にある両者の融合した姿が見えてくる。つまり、サービスデザインでは、より社会的側面の検討、ソーシャルデザインではビジネス的視点が必要になってくる。オーガナイズドセッションでは、両者の基本的な考え方、デザイン方法及び事例を紹介し、そこから両デザインの相違点、類似点を明確にし、さらなる深耕と展開に結び付ける。更に、日本デザイン学会でのこの分野のベクトルを示す。

パネリストの役割:山岡は両デザインの基本的考え方、方法論としてのシステムデザインとマネージメントの方法を紹介する。荒木は我が国におけるサービスデザインの原点を考察し、今後のあるべき姿を提案する。井登、今井はマーケティングの観点から事例を通して、サービスビジネスの特徴を紹介してもらう。坂口、安井は実際のサービスデザイン活動から、サービスデザインの実態、方法を紹介し、今後のサービスデザインのあるべき姿を示してもらう。鈴木はブラジルでのソーシャルデザイン活動を紹介し、サービスデザインとの接点を示してもらう。以上のプレゼンからサービスデザイン/ソーシャルデザインの深耕と展開、及び学会での取り組むべきベクトルをパネリスト、来場者と共に山岡がまとめる。

セッションの運営:一方通行のコミュニケーションを避け、来場者に用紙を渡し、プロジェクターを活用して、会場とプレゼンターとの対話を実現させ、有意義な時間にする。