制御技術のスキルを磨き続けて
インフラを支えたい
高校時代からAIの発展に興味を持ち、それを学べる大学を探していました。大阪工業大学の電子情報システム工学科では、AI関連技術を幅広く学べると知り、進学を決意。入学後は、AIに関する授業に加え、電子回路やシステム制御、通信工学など多様な分野を学ぶことができました。特に学生実験では、座学で学んだ知識をすぐに実践できる環境が整っており、理解が深まったと感じています。なかでも「アナログ電子回路」の授業は特に苦労しましたが、実際の製品に応用される技術を学ぶことで、将来の仕事に直結する実感を得られました。
卒業研究では、機械学習を用いた制御系設計に取り組みました。具体的には「強化学習」を活用し、エージェント(学習するAI)がカートに取り付けられた振子を倒立状態に保つための制御手法を構築するというもの。物理モデルの適用では細かな調整に苦労しましたが、試行錯誤を重ねながらシミュレーション環境を整備し、最終的には30秒間安定して振子を制御することに成功しました。今回開発した強化学習の手法は、環境を変更するだけで他の実験にも応用できると考えています。振子を用いた実験はこれまでにも多く行われていますが、私の研究が、AIに馴染みのない小学生などにとって強化学習を学ぶ入口となることを期待しています。
また、大学生活では学業とアルバイトの両立にも力を入れました。時間管理を徹底し、効率よくタスクをこなす力を養えたと感じています。さらに3年次以降は実験内容が高度化するなかでも、疑問を残さず復習を重ね、一つひとつ確実に理解を深める姿勢を大切にしてきました。
卒業後は、大学で学んだ電気回路や制御技術の知識を活かし、インフラ関連の仕事に就く予定です。将来的には、電力供給システムの改善に携わり、災害時でも安定した電力供給を実現する技術開発を行いたいと考えています。そのために、さらなる専門知識の修得と資格取得にも挑戦していきます。
