“光”を使って機能を操る

応用化学科 
准教授 平原 将也

平原 将也
2022.08.25
  • 図1.光で形が変わる分子集合体の顕微鏡像

    図1.光で形が変わる分子集合体の顕微鏡像

  • 図2.光で活性が変わる分子触媒

    図2.光で活性が変わる分子触媒

 こんにちは!応用化学科の平原将也です。応用化学科において、無機・分析化学関連の授業と学生実験を担当しています。本記事では私の研究を簡単に紹介させていただきます。

 この記事を読んでらっしゃる皆様は、おそらく目から情報を得ているかと思います。私たちの「視覚」は、あまたの化学現象を介して、光刺激を電気信号へと変換しています。とくにカギとなるのが、光による分子の構造変化です。とても小さな分子の刺激応答が、大きなタンパクの形を変えたり、機能を出したりする上で重要な役割を担っています。

 私の研究室では、自然界で広くみられる「刺激応答する分子で機能をうみだす」とい現象を化学のチカラで展開したいと考え、日々研究に取り組んでいます。

① 巨大な分子集合体を光でコントロールする。
 細胞のような分子集合体(0.1-0.01 mm 程度)と比べると、分子は非常に小さな大きさ(10 億分の 1メートル)しかありません。したがって光による分子の構造変化は目には見えません。しかし、刺激応答する分子をうまく設計すると、光で分子集合体の形を操り、その変化を図のように理科室にある光学顕微鏡で見ることができます。私たちは現在、この集合体に薬剤をいれて、体内での薬剤輸送(ドラックデリバリー)への応用を目指しています。

② 刺激に応答する触媒。
 おそらくここまで(辛抱強く)本記事を読んでいただいている方は、多少なりとも化学にご興味があるかと思います。高校化学の教科書では、触媒とは「化学反応の前後で自身は変化しないが、反応の速度を変化させる物質」と定義されています。私の研究室では、刺激に応答して構造が変化する触媒を用いて、触媒の特性を、光や熱で自由自在に操ることができる、全く新しいクラスの分子触媒を創り上げることをめざしています。

 と、ここまで書きましたが、研究に大切なのは「知りたい」という好奇心・探求心です。本コラムを読んで化学という学問に興味を抱いていただけますとうれしい限りです。


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