環境工学科
バイオサイクル研究室
生ごみを嫌気状態で微生物分解させる反応槽とバイオガスの炎(右下)
生ごみなどの有機系廃棄物は今でも大部分が廃棄物として焼却処分されています。当研究室ではそれらを資源”バイオマス”としてとらえ、有効利用する研究を行っています。生ごみは飼料や肥料として再生する方が望ましいのですが、技術的、社会的状況から、一部での普及に限定されています。それに替わる技術として期待されているのがバイオガス化、バイオエタノール化技術です。都市部でも使えるようなコンパクトな装置につながるような研究に取り組んでいます。本来は捨ててしまう生ごみを、エネルギーなどに有効活用できる社会を目指しています。
生ごみを嫌気状態で微生物分解させる反応槽とバイオガスの炎(右下)
主な研究テーマ
- 食品廃棄物のバイオガス化
- 水素と二酸化炭素の生物学的メタン変換(バイオメタネーション)
- 膜分離活性汚泥法を用いた排水処理
指導教員
古崎 康哲
教授
(コサキ ヤスノリ)
専門分野
研究室がめざすSDGs
教員メッセージ
当研究室では、みなさんの身近にある廃棄物や排水を扱っています。美しい自然や水環境を守るためには、これらを処理する技術の高度化が不可欠です。さらに廃棄物を処理しながらエネルギーを生み出すことができれば一石二鳥です。 微生物を使った環境改善に興味がある方はぜひ一緒に取り組みましょう。最近は日本の優れた環境技術を海外へ売り出す、”水ビジネス”が活発になっており、私も官庁や民間企業の方々と一緒に取り組んでいます。興味がある方は一緒に取り組みましょう。
在学生メッセージ
私達の研究室では、普通なら捨ててしまう生ごみから再生利用が可能なメタンガスやバイオエタノールを創り出す研究をしています。これは現在問題になっているエネルギー枯渇問題の解消につながる研究です。卒業後は環境問題を解決出来る民間企業や公務員職に就けます。OB・OGには世界を股に掛けて働いている人もいます。また、研究の合間に皆で勉強会を行い国家資格取得も目指せます。研究室のメンバーで花見や奈良県川上村の分校へ合宿に行ったりもします。環境分野で働きたい人は是非来て下さい。
この研究がかなえる未来
バイオマスは使用しても大気中の二酸化炭素を増加させない、”カーボンニュートラル”なエネルギーです。 バイオマスは動植物由来ですので再生が可能です。地域で発生するバイオマスを地域内でエネルギーなどとして利活用するという”地産地消”が可能になれば、化石燃料の使用に頼らない持続可能な社会を実現することができます。