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ロボティクス&デザイン工学部

システムデザイン工学科 生体模倣ロボティクス研究室


遅延無し双方向遠隔制御システム(左上),ドア開けロボット(右上),機械式自重補償機構(左下),立ち上がり補助付き車椅子(中下),自重補償付き歩行補助装置(右下)
近年のロボット技術の発展は目覚ましく、高出力・高精度なロボットが多数開発されていますが、環境の変化に対して人間のように柔軟かつ素早く適応することのできるロボットは未だに実現されていません。本研究室では生物の仕組みをモデル化し、それをロボットの機構設計・制御系設計に応用することにより、生物のような巧みな動作をロボットで実現することを目指します。具体的には筋骨格系の構造を取り入れた無動力パワーアシスト装置の開発、生物の身体構造をまねたロボットの開発、脳の計算理論を応用した実時間環境認識システムの構築、および通信遅れなどの外乱に強い環境適応制御系の開発に取り組んでいます。


遅延無し双方向遠隔制御システム(左上),ドア開けロボット(右上),機械式自重補償機構(左下),立ち上がり補助付き車椅子(中下),自重補償付き歩行補助装置(右下)

主な研究テーマ

  • 疎構造モデル学習を用いた環境と柔軟に相互作用可能なロボットの実現
  • 遅延加速度フィードバックによるロボットの機敏な運動制御
  • 無動力パワーアシスト装置の開発
  • 人との親和性の高い歩行支援装置の開発
  • 脳の運動制御モデルに基づくニューロリハビリ支援ロボットの開発

指導教員

中山 学之 教授 (ナカヤマ タカユキ)

専門分野

  • ロボット工学
  • 脳科学
  • 制御工学
  • リハビリ・介護支援ロボット

教員メッセージ

コンピュータやセンサ、モータの性能が著しく向上するに伴い、ロボットで実現できる動作も年々高度になってきていますが、実現できる運動の多様性、環境の変化に対する適応能力に関しては、最新のロボットをもってしてもまだまだ人間には遠く及びません。なぜでしょうか?実は人間を含めた生物はコンピュータやロボットとは全く違う仕組みで動いています。本研究室では脳の運動学習機構や身体に特有の機械構造をロボットに取り入れることにより、生物のように巧みな動作をロボットで実現すること、延いては生物の運動知能を理論的に解明することを目指しています。皆さんもロボット工学を通して生物の不思議を解明してみませんか?

この研究がかなえる未来

コンピュータの計算処理能力は飛躍的に向上したものの、未だに人間のような高い環境認識能力・環境適応能力を有する機械を実現することはできていません。一方、脳はコンピュータに比べて7倍程度も処理速度が遅いにもかかわらず、様々な環境下で巧みな運動を実現することができます。これは脳における運動制御のしくみが現行のロボットで使用されている運動制御系と異なることに起因しています。もし人間の身体構造や脳の制御機構の仕組みを導入することによりロボットを人間のように巧みに操ることが可能になれば、より人間との親和性が高いロボットの実現、延いては人間とロボットが共生可能な社会の実現に貢献できるものと期待されます。

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