奈良県十津川村に設置した雨量計
近年、東日本大震災での若年埋立地盤の液状化、宅地造成盛土の崩壊、津波堆積土、放射能汚染土壌・地下水、また紀伊半島大水害での深層崩壊、天然ダムなど、様々な地盤災害が続き、社会に深刻な被害を与えています。最近では、2018年に西日本豪雨災害も発生しました。本研究室では、奈良県南部地方の豪雨時深層崩壊危険度予測・監視や広島圏域の豪雨時土砂災害危険度予測・監視など地盤防災に係るテーマ、土質系遮水壁の長期信頼性評価や廃ガラス系リサイクル材料の地盤材料としての適用性評価など地盤環境に係るテーマ、地盤材料試験の技能評価やばらつき要因分析など地盤材料試験に係るテーマに取り組んでいます。特に、『奈良県南部地方の豪雨時深層崩壊危険度予測・監視』では、2014年12月18日に、本学と奈良県十津川村が連携協定を締結したことにより、当研究室には、豪雨時深層崩壊危険度の監視活動の一層強化が求められました。これを受けて、当研究室は翌年に、十津川村内の3箇所(旭、五百瀬、出谷)に独自の雨量計を設置し、同村内の監視体制を強化しました。現在は、当研究室が中心となって提案している危険度指標を拠り所に、奈良県南部地方17箇所の豪雨時深層崩壊危険度を予測・監視しています。この監視活動が同地方の防災・減災力強化に少しでも役立てば幸いです。
日置 和昭 教授 (ヒオキ カズアキ)
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