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工学部

機械工学科 流体制御研究室


ナノ秒パルスプラズマアクチュエータ周辺の流れ場
飛行機や自動車など乗り物周辺の流れ場では,たとえ小さな擾乱であっても,流れの特性が著しく変化します.例えば,飛行機の主翼に設置されている小さな突起(ボルテックスジェネレータ)は,縦渦を誘起させ,主流のエネルギを物体付近(境界層)に供給することによって翼の失速が抑制でき,飛行機の安全性を向上させています.本研究室では,このような基準長に対して小さな空力デバイスが,どのように周辺空気へ影響を与えているかを調査し,より高効率かつ実用性の高い空力デバイスの開発に取り組んでいます.また,流体現象の把握には欠かせない流れの診断法についても研究を行っています.我々が取り組んでいる診断法は,空気密度や温度を非接触かつ広範囲にわたって計測できる技術であり,空力デバイス開発への貢献を目指しています.


ナノ秒パルスプラズマアクチュエータ周辺の流れ場

主な研究テーマ

  • 静電気力による流体はく離制御デバイスの開発(自動車・飛行機分野)
  • 周期変動噴流の最適制御に関する研究(自動車・飛行機分野)
  • 家庭用風車周辺の流体干渉の解明およびその流体制御デバイスの開発
  • 光の屈折を利用した定量的可視化手法の開発
  • ソニックブームと乱流干渉に関する研究(超音速旅客機開発)

指導教員

鵜飼 孝博 准教授 (ウカイ タカヒロ)

専門分野

  • 圧縮性流体力学
  • 光学可視化計測

研究室がめざすSDGs

  • 産業と技術革新の基盤を作ろう

教員メッセージ

本研究室では,次の3つのことを意識して研究/教育に取り組んでいます.
1. アウトプット
2. 国際交流
3. メリハリ
ある特定の分野では興味のない結果であっても,他分野では何かのブレイクスルーになるかもしれません.そのため,たとえ小さな発見であっても研究成果が出たら論文や学会などを通して情報発信に努めています.また,世界中の研究者との繋がりが重要だと考えており,積極的に国外の研究者と共同研究を進めています.そして,学生さんが多様な考えを持った様々な研究者と議論を交わす中で,論理的かつ国際的な思考力を身に着けることができるように指導しています.最後に,研究には徹底的に取り組み,休日はしっかり休むなどメリハリ持って研究に取り組んでいます.そこで,本研究室ではバーベキューなどの交流も行っています.

在学生メッセージ

実験やシミュレーションを用いて流れを理解し,流れを自在に操ることのできる空力デバイスの研究/開発に挑戦してみませんか!
また,空力デバイス開発の他に,超音速旅客機開発で課題となっているソニックブームに関する研究にも取り組んでいます.飛行機などの乗り物全般に興味がある方は,気楽に研究室を訪ねてください.

この研究がかなえる未来

空力デバイスは,亜音速から極音速流れ,さらには自転車や自動車,電車,航空機など非常に幅広い分野に適用できます.ただし,目的(抵抗低減や騒音低減など),マッハ数,レイノルズ数や物体形状に応じて最適な空力デバイスの設計が必要となります.そこで,我々が開発する流れ場診断技術を駆使して,デバイス周辺の流れを理解することによって,様々な用途に適した空力デバイスが開発でき,効率的に騒音の低減や燃費と安全性が向上すると考えています.

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