
教育センター 物性評価解析技術研究室

吉田 福蔵Yoshida Fukuzou
教授
Theme 主な研究テーマ
- 熱刺激電流スペクトルのトラップ状態可視化理論に関する研究
- 機能性材料の開発に向けた熱刺激電流評価に関する研究
- 物理現象のスペクトルの可視化
Profile 教員プロフィール

吉田 福蔵Yoshida Fukuzou教授
専門分野
- 有機・無機材料
- 誘電体物性
- スペクトルの可視化
研究室がめざすSDGs
Message from the Faculty 教員メッセージ
機能性材料の研究・開発は, 絶縁体, 誘電体,、半導体そして生体材料といったいろいろの材料分野で活発に行われています。 熱刺激電流(TSC)法は、 これらの多種多様にわたる分野において、 材料の基礎および機能開発に必要な物性評価、 そしてAI半導体を含む電子デバイス素子の開発に向けての評価として、 その適用範囲が拡大しています。
さてTSC計測ですが、 材料中に凍結された電荷種を、 一定の昇温速度で材料を加熱することによって、 外部回路に流れる電流を計測するといった実に極めてシンプルな手段であります。 しかしながらその測定感度は高く、 フェムトアンペアまで材料内部で発生した信号を検出することができます。 検出された信号(TSCスペクトル)は、 温度に対して大小複数のピークが観測されます。 つまり、 TSCスペクトルのピークを解析することで、 圧電素子、 有機・無機で構成された複合素子、そして 耐熱性能が要求される素材の性能改善や、 電気物性評価に必要とされるトラップや緩和過程などの情報を得ることができます。
本研究では、 新しく開発したTSC解析技術によって、 TSCスペクトル全体のトラップ状態を可視化し、 実験で得られたあらゆる形状のTSCスペクトルの正確な評価を可能にしています。
Message to current students 在学生メッセージ
研究対象の物理現象において、 まず必要なのは、 その研究背景において何が問題なのか意識することです。 そして現象の問題を解明するには、 新しい発想力が欠かせません。 そのため、 大学に入学した早期(1年次)の内に物理学や数学の基礎知識をしっかりと学び、 みなさんが研究など、 その必要性に直面したとき、 構築した基礎知識を有機的に繋げ活用してください。