
工学部 環境工学科 水・資源循環工学研究室

日下部 武敏Kusakabe Taketoshi
准教授
環境水や下水、排水には必ず「溶存有機物(DOM)」が存在しています(実は、実験室で使用する超純水にも有機物が含まれています!)。この溶存有機物が、水圏の生態系や物質循環にどのような役割を果たしているのか?水処理プロセスでどのような影響を及ぼしているのか?を工学的に、かつ分子レベルで解明する研究を行っています。
もう1つの研究テーマは、2017年8月16日に発効した水銀に関する水俣条約後の「水銀廃棄物」の管理技術と長期安定性について研究しています。
これらの研究を行うには、高校で習う理科や数学に加えて、大学や大学院の講義で学修する「物理化学」や「有機化学」、「分析化学」、「微生物学」等に関する知識や実験スキルが必要となります。
Theme 主な研究テーマ
- 水圏における溶存有機物(DOM)の機能と役割
- 水質変換プロセスにおける溶存有機物(DOM)の影響
- 水銀廃棄物の長期管理技術と安定性評価
Profile 教員プロフィール

日下部 武敏Kusakabe Taketoshi准教授
専門分野
- 環境衛生工学
- 環境技術
- 水環境工学
- 環境動態解析
- 廃棄物処理工学
- 資源循環・リサイクル工学
研究室がめざすSDGs
Message from the Faculty 教員メッセージ
◆ 高校生の皆さんは、『環境問題』と聞いて何をイメージされるでしょうか?
おそらく、水俣病などの激甚な公害ではなく、持続可能な開発目標(SDGs)や地球温暖化、地球の限界、最近だと感染症、マイクロプラスチック、PFASなどの問題を、より身近に感じられていることでしょう。
理論物理学者・アインシュタインは、”The environment is everything that isn't me.”(環境とは、自分以外のすべてです。)と言ったそうです。つまり、地球上(宇宙?)のすべてのコト・モノが、私たち環境工学科の研究分野・対象に含まれるのです!
◆ 環境工学とは?
環境工学は土木工学の中の1つの研究分野で、以前は「衛生工学」、最近では「環境工学」として幅広い分野をカバーしています。環境工学の特徴は、工学だけでなく理学、農学、医学、社会科学、法学、情報科学など、多岐にわたる知識と技術を統合している点にあります。
Civil Engineering(土木工学)は「市民のための工学」とも訳されます。その中でも環境工学は、人間や生き物の“生(いのち)を衛(まも)ること”を使命とし、これまでも、そしてこれからも社会の中で重要な役割を果していきます。環境工学は、持続可能な社会を実現するために欠かせない分野の1つです。
◆ 私たち環境工学科 / 日下部研について
世界には、分子レベルから地球規模で解決すべき課題や、よく分かっていないことがまだまだあります。環境工学科 / 日下部研では、日々『成長』を感じながらこういった課題に果敢に取り組んだり、予見できる実践的な技術者を育成し、社会に輩出しています。
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